「その日暮らし」の人類学~もう一つの資本主義経済~ (光文社新書)

著者 :
  • 光文社 (2016年7月20日発売)
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本棚登録 : 218
感想 : 22
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その日暮らしという生き方をしている世界が、この地球上にあり、それはじつは私たちの当たり前に考えている世界よりも主流であるということは衝撃を受けました。本書では、そんなliving for todayという生き方を、アフリカと中国の事例を主に紹介されており、その良さといいますか、強味について書かれています。その日暮らしという言い方は消極的に見えますが、登場人物の方々はそれを積極的に行っており、そしてそれにはそれなりの努力をされています(人間関係の強さが想像以上に必要と思います)。このような生き方があるということ、今の私たちの生きている環境のもう隣にあるということ、今後はそれと付き合っていくために、私たちが変わっていく必要も感じる内容でした。
内容は新書ではあまり無いと思う難解な表現もあり、読むのに骨が折れましたが、書いてある内容が私たちの常識を覆すものですので、読む価値はあったと思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会・文化
感想投稿日 : 2017年5月11日
読了日 : 2017年5月11日
本棚登録日 : 2017年4月29日

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