SFって面白い~~ と久しぶりにわくわくした短編集。これが2000年以降のSFか、とようやくモヤモヤが晴れた。
作者がハードSFファンは電卓片手に読んでもらいたい、という本格ながら、文系エンタメ頭でもSFマインドを存分に楽しめる。
浮遊感のある世界がファンタジックな『時計の中のレンズ』、
スペースオペラの画がうかぶ『独裁者の掟』、
のちにラノべ風続編になる『天獄と地国』、
SFミステリ『キャッシュ』、
ブラックなパロディの効いた『母と子と渦を旋る冒険』、
SF設定の徹底が美しい無慈悲な物語を作り出した『海を見る人』。
本格SFとして存在し、なお どのジャンル方向にも拡がれるSFの度量を見た気がする。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
戦争・SF・ファンタジー
- 感想投稿日 : 2015年12月8日
- 読了日 : 2015年12月8日
- 本棚登録日 : 2015年12月8日
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