盲目的な恋と友情

著者 :
  • 新潮社 (2014年5月22日発売)
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本棚登録 : 3484
感想 : 499
4

面白かった

僕は蘭花の気持ちも留理恵の気持ちもわかる
蘭花みたいに恋に溺れたことは何度もあった
愛しさ故の嫉妬
好きな人から離れない他の女
このストーリーは現実に近い
こういうことも絶対にある

留理恵だって
僕は一番にはなれない人間だと思ったことがある
親友って言葉に縛られたことも
どうして女には男でしか埋められない何かがあるのだろうと
女友達では駄目なのだろうと思った
こちらも現実だ

蘭花は星近が好きだったんじゃない
星近を好きな自分が好きで酔っていた
そして留理恵は友達にランク付けできないことをわからなかった

どちらも経験がある
これは現実だ

深月ちゃんは良くなってるね
もともと繊細な話を書く人だったけど
醜さを見ようとして
でも目をそらしてしまう文章だった
今は醜さの中にも美しさがあると知ってる文章がある
目をそらさない

一樹にも近いけど違って
湊かなえにも近いけど違う
嶽本野ばらにも近いけど違う
深月ちゃんらしい文章ができてきてて嬉しい

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 現代ノベルス
感想投稿日 : 2014年12月19日
読了日 : 2014年12月19日
本棚登録日 : 2014年12月19日

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