2020年の大学入試問題 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2016年2月17日発売)
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本棚登録 : 221
感想 : 33
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21世紀型教育を研究する教師の会の幹事であり、東京の私立中高の校長を勤める著者による、大学入試改革の解説本。センター入試廃止後の制度像を描く。
従来型の知識量を問う問題は高校在学中の「高等学校基礎学力テスト」で測り、今のセンターに代わる「大学入学希望者学力評価テスト」および各大学の入試では、受験者個人の問題発見能力とそれに対する独自の意見・解決案を述べる発想力・論理構成力を測る内容が中心になるという。
あまりにも高度な内容を要求しているため、国は大学入学者を上位一握りに絞ろうとしているという印象を受けた。
著者は自校でのカリキュラムにおける対策を端々で述べているが、これらの入試で要求される能力は受験者家庭環境に起因するところが多く思う。学校教育でどこまで対応できるのか。貧富の差がそのまま直結するように感じられ、不安を覚えた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2016年3月20日
読了日 : 2016年3月20日
本棚登録日 : 2016年3月20日

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