神の棘 2 (ハヤカワ・ミステリワールド)

著者 :
  • 早川書房 (2010年8月25日発売)
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本棚登録 : 305
感想 : 64
5

1947年9月以降、涙止まらず・・・
1巻の途中、イルゼが出奔したあたりから、アルベルトの真意というか、この人いつレギメント側になるのかしら?と思いながら読んでた。なるはずはないけど、と思いながらも。

他人からしてみたら、過酷なことだったのかもしれない。
でも、アルベルトは自分の信念に従い、最後まで生きた。ナチにありながらも、恐怖と脅しによって上層部からの命令に従うわけでもなく、脅迫と暴力をもって部下に当たるわけもなく。あの時代において、自分の目で見て頭で考えて、なにに流されることなく。
とはいえ、イルゼのことその1点にかけては、ナチの力に屈してしまったが。

結局、アルベルトが何を考えどうしたかったのか、は誰にも本心がわからないまま。でも、終章でのイルザの告白によって、アルベルトの本当の強さがわかる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ
感想投稿日 : 2012年12月8日
読了日 : 2012年12月7日
本棚登録日 : 2012年12月4日

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