紙の本を愛する人、紙の雑誌を愛する人、本屋さんを愛する人全てに読んで欲しい。
大泉さんモデルの編集長が担当する雑誌が廃刊になる。それを知り廃刊を阻止するため全力で頑張ると言う粗筋。
ざっくり言えばそれだけだけど、紙の本を愛する自分には終始心痛い展開や描写、世間の本に対する価値観に涙が出そうになった。でも自分の興味のない物に対してなんて所詮そう言うものなんだろうと思う反面本当に紙の本に価値はないのか?と聞かれたら絶対そうではないと私は思う。
少なくとも自分にはそうだった。
苦しい時に救ってくれた本。
勇気をくれた本、冒険したり、喜怒哀楽色々な本があって体験して。
一度しかない人生だけど本を読むことで沢山の世界をみれて体験できる。
だったら電子書籍でもいいんじゃない?と言う人も居るだろうけど、勿論それでもいい時はある。けど、電気や電波が届かない時に読めない小説は本当に自分にいつでも寄り添ってくれるのだろうか?
気軽にパラリとめくる。それ一冊だけで電気も電波もいらない。
それに電子書籍だけになったらサイン会は無くなるのだろうか…書店もなくなるのか?
自分の大好きな本を胸に抱えてドキドキしながら待つ喜びも、憧れの作家さんを前に緊張する経験も無くなり、装丁の面白さを楽しむこともなく重さを感じることも、本を閉じた音も聞けない世の中がくる。
なんて寂しくつまらない世の中なのだろう。
出版界が生き残るためにも改革は必要だろう。
それでも、どうか読書人が絶滅危惧種にならない世の中であってほしい。
- 感想投稿日 : 2017年9月14日
- 読了日 : 2017年9月11日
- 本棚登録日 : 2017年9月14日
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