清朝と近代世界――19世紀〈シリーズ 中国近現代史 1〉 (岩波新書) (岩波新書 新赤版 1249 シリーズ中国近現代史 1)
- 岩波書店 (2010年6月19日発売)
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清朝末期というと、国難よりも自己の利益を優先させたとされる西太后を思い浮かべる人もいるかもしれない。しかし、清朝は、近代西洋に立ち向かうために、さまざまな努力をした。本書からは、これまでの清朝観をうちやぶろうとする姿勢が感じ取れる。版図の拡大と民族問題、海外へ向かった華僑、海外労働力となった苦力、四方の隣国との関係等現代中国がかかえるさまざまな問題の源流がここにはある。その中で大きくなっていく日本の存在等、アジアのみでなく世界史の中で清朝をとらえようとする意欲的な著書である。
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- 感想投稿日 : 2010年10月10日
- 本棚登録日 : 2010年10月10日
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