ぼくの命は言葉とともにある (9歳で失明、18歳で聴力も失ったぼくが東大教授となり、考えてきたこと)

著者 :
  • 致知出版社 (2015年5月30日発売)
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指先の雨中僕は闇と静寂の中でただ1人、言葉をなくして座っていた。僕のゆえに君の指が触れたとき、そこに言葉が生まれた
芥川龍之介の杜子春、「幸福というのは今、目の前にあるもの、すでに自分のそばにあるものだ」と言う作者のメッセージ
宇宙空間や月面から見れば、地球は暗黒の虚空に浮かぶ1つの青い球体。その表面に国境線はありません。国家や民族の違い、個人の能力の違い、そして障害の有無…こうした人間の違いから生まれる差別や争いも、宇宙からの視点から見ればか存在基礎を失うでしょう
生命は自分自身だけでは完結できないように作られているらしいこの何気ない書き出しで始まる吉野弘の詩を一読し、私は何かまぶしいものに出会ったような気がしました

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 生き方
感想投稿日 : 2016年9月30日
読了日 : 2016年9月30日
本棚登録日 : 2016年9月30日

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