「破門」を先に人から頂いて読んだので、順番が逆になってしまった。これで、二宮と桑原コンビの誕生と(いったんの)幕切れの両方を読んだことになる。若い頃は大薮春彦、大沢在昌などのファンで、最近はハードボイルドな小説から遠ざかっていたが、本書はストーリー構成が骨太でありながら緻密で隙がなく、展開もスピーディで読ませる。主人公の二宮の人物像もくっきりと描かれていてブレがない。要するに安心して読める。ちょっと登場人物が多く、利害関係が込み入っていて、しっかり読まないとこんがらがりそうになるが、最後まで読ませる展開の巧さがある。結末の締め方もいい感じの後味を残している。読後の満足感はかなり高い。他のエピソードも時間があったら読んでみるかも知れない。お勧めです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年4月28日
- 読了日 : 2015年1月12日
- 本棚登録日 : 2017年4月28日
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