港町食堂

著者 :
  • 新潮社 (2005年11月1日発売)
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本棚登録 : 294
感想 : 72
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奥田英朗のエッセイ、4冊目(かな?)。他のはどれも面白かったのだが、これはものすごくつまらなかった。基本的に出不精だそうだが、今回の紀行文、とにかくだらだらとただなんとなく目的もなく、編集者に連れまわされてあちこち行ってみました、という内容で、しかもタイトルからすると訪問地のグルメも紹介するのかと思いきや、言葉短く何も伝えるつもりがないとしかいいようがない、文字通り味も素っ気もない食レポ。ただ、「美味でした」だけってさすがにどうよ、と。
直木賞を取って多忙作家の仲間入りをし、作家活動に消耗する身心を癒すための旅、という感じだが、それにしても、こんな内容でも読者が気に入って読んでくれると思っているとしたら、にわか人気に少し調子に乗ってしまった態度だろうという気がして、ちょっといただけない。
ひさびさに時間を無駄にしたと思えた本。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年4月28日
読了日 : 2017年4月8日
本棚登録日 : 2017年4月28日

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