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死神の精度 (文春文庫)についてのkatohirokiさんのレビュー


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死神の精度 (文春文庫) 16003人が登録 ★3.82

著者: 伊坂幸太郎 
本 / 文藝春秋 / 345ページ / 2008年02月08日発売

レビュー by katohirokiさん

   読み終わった  読了日 : 2011年12月19日  4  登録日: 2011年12月19日

「僕の昔見た映画でこう言ってたんです」
それは一昨日私に聞かせたのと同じ内容だな、と気づき、種を知っている手品を目撃するような気恥ずかしさに襲われる。
「『誤りと嘘に大した違いはない』って。それから」荻原がそこで間を置き、つづきを口にしようとしたがそれより先に、古川朝美のほうが言葉を発した。
「『微妙な嘘は、ほとんど誤りに近い』ですね」
「あ」と驚いた荻原は一瞬、息を止め、しばらくした後で、「古川さんも」とかろうじて言った。
「ええ、意外に好きなんです、あの映画」と彼女も勢い良くうなずいた。
そして、まるで二人で示し合わせたかのように、映画の題名を口にすると、その重なり具合にさらに感動したのか、同時に噴き出した。私はただそれを傍観している。「自分と相手が同じことを考えたり、同じことを口走ったりすると、何だか幸せじゃないですか」と言った荻原の言葉が、頭をよぎった。 レビュー登録日 : 2012年02月03日


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