花埋み (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1975年6月3日発売)
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本棚登録 : 464
感想 : 48
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初婚相手にうつされた膿淋がはじまりだった。
男医者に恥部を見せる屈辱が忘れられず、女は医者を志す。

荻野ぎん、のちの荻野吟子という日本人女性初の医者が誕生するまでと、それからを描いた長編。
家族の反対を押しきり
師匠のプロポーズを断り
男性だけの学校で執拗な嫌がらせを受けたり
彼女が挫折する要因はその人生の中で幾度も幾度もあった。
しかし、彼女は医者になる。

「男から受ける側の女である性」と立ち向かいながら、彼女は女である私たちに励ましをくれる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2011年7月9日
読了日 : 2011年7月8日
本棚登録日 : 2011年7月9日

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