金米糖の降るところ

著者 :
  • 小学館 (2011年9月28日発売)
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本棚登録 : 1805
感想 : 253
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久しぶりに再読。

不倫ですらないんだろうな、と思う。
ただの男女の恋愛で、それがただの味付けとして描かれることに対する違和感が、読後の疲れの原因かも。

もともと彼女の書く話は世間の価値観を度外視したものが多くて、それは彼女が自分の価値観しか信じてないからかな、と思う。
小さい頃の世界こそが真実と思う価値観。

田淵を「かわいそうに」と同情する達也の言葉が表す佐和子の不変性。姉妹が互いしか信じていない。

彼女の書く女性はアダルトチルドレン的なところがあると思うし、姉妹で姉がいる私は、すごく理解できてしまう。好きか嫌いかは別にして。

男を家族にしない。いつまでも恋愛が描けるのはそのためで、だからこそ女性に人気があるのでは。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2016年9月20日
読了日 : 2014年10月8日
本棚登録日 : 2014年10月8日

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