レビュー by カヤさん
ジャズ評論家として夙にその名を知られるK大学教授浜野先生は,かつての教え子の一人が,やっと発明しましたといってタイムマシンを持って訪ねてきた時,ひと通り説明を聞き終わると,
「ちょっと僕に使わせてくれないか」
といった。
先生は,タイムマシンを使えば,今は亡きチャーリー・パーカーの演奏をなまで聞くことが出来る,と考えたのだった。
先生は学術会議の出席などで,戦後何回も渡米したが,そのたびに,ひまを見ては,各地で著名ジャズプレイヤーの演奏を聞いて来た。だが最初に渡米したのがバードの死の直後であり,とうとう彼のなまの演奏に接する機会がなかったことを,先生はかねがね残念に思っていたのである。
(『タイム・セッション』本文p356-357)
レビュー登録日 : 2009年02月05日
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