知人に紹介してもらって読んだ本ですが、
非常に興味深い内容でした。
「箱」とは「殻」みたいなもの。
一度自分の「箱」に入ってしまうと、
自分を正当化して、現実を正しく見ることが出来なくなる。
この状態を本書では「自己欺瞞」と呼んでいた。
その「箱」の中から何をやっても変わらないので、
何よりもまず、「箱」から外に出て物事を見つめたり、
新しい行動に移したりといったことをする必要がある。
相手のためにと言うが、「箱」の中にいるときは、
結局は自分を正当化することしか考えていないから、
たとえ相手が自分の期待に応えたとしても、
それに満足しないし、さらには感謝することも無い。
その反応が相手に対して悪循環を生み、
お互いがいがみ合うことになってしまう。
まずは自分自身の考え方に誤りが無いかを見つめなおし、
それから改善に向けてのアクションを取ることが大切。
印象に残った内容(メモ):
・経験豊富、能力がある人が大勢集まっていたとしても、
上手くいく会社と上手くいかない会社が存在する。
その違いは、「自分をあるがままの人間として見てもらえているか」だ。
あるがままの人間として見てもらえると、頭の切れる人は更に頭を
働かせ、スキルを持った人はさらにそのスキルを発揮し、よく働く人は
さらに懸命に働く。
・自分の感情に対して目をそむけたときに、人は「箱」の中に入る。
一度箱に入ってしまうと、以下のような悪循環に陥る。
1.いったん自分の感情に背くと、周りの世界を、
自分への裏切りを正当化する視点から見るようになる。
2.周りの世界を自分を正当化する視点から見るようになると、
現実を見る目がゆがめられる。
3.時間が経過すると、いくつかの箱を自分の性格と見なすようになり、
それを持ち歩くようになる。
4.自分が箱の中にいることによって、他の人たちも箱の中に入れてしまう。
・箱の中にいるときに、してもムダなこと
1.相手を変えようとすること
2.相手と全力で張り合うこと
3.その状況から離れること
4.コミュニケーションを取ろうとすること
5.新しいテクニックを使おうとすること
6.自分の行動を変えようとすること
要するに何をやってもムダである。
・箱の外に出るためには、
「自分が間違っているのではないか?と疑う」
「相手のために何かしてあげたいと感じる」
ことが大切で、特に1つ目が重要。
・完璧であろうと思うな、よくあろうと思え!
- 感想投稿日 : 2012年12月20日
- 読了日 : 2012年12月20日
- 本棚登録日 : 2012年12月20日
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