女 (新潮文庫 ふ 18-9)

著者 :
  • 新潮社 (2006年2月1日発売)
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本棚登録 : 26
感想 : 4

タイトルはフランス語で女=ファムと呼ぶのでしょうかね。
こういうの好きですね。
淫らだけれど、淫らじゃない恋愛小説みたいなの。
ヒロインはどれもかれも売春婦ばかりなのに、
なんというか、清明としてるんですよね。
そして、どれもかれも刹那的で、唐突に終わる。
ひとつ終わらないのもあったけれど、
やはり、刹那的で虚しさが漂うってところは一貫している。

んー、人生において数年くらいはこういう虚しくも、
退廃的な日々を送りたいものである。
おまけに海外でこういう雰囲気を数年でも味わえたらなー、
とも思うけれど、まあ、なかなか難しいですかねー。
というか、下手すりゃあ、そこらでふと襲われて殺されたり、
してもなんらおかしくなさそうだし、なんというか、
そういう危うさもはらんでるだろうしなあ。
んー、けど、やっぱり魅力的。



しかし、これ、藤田宜永作品の中でも一番といっても、
いいくらい好きかも。

あと、藤田宜永さん読んでて思うのは、
この人、中高年(40~60くらい?)と若い女の人(16~26くらい?)
の組み合わせがやたらと好きみたい。
いや、わかるけど。
二十歳差くらいの恋ってなんだかロマンがあっていいものね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 国内小説(現代)
感想投稿日 : 2011年4月21日
読了日 : -
本棚登録日 : 2011年4月21日

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