レビュー by kazuoeさん
地元の人がプリズンホテル(監獄ホテル)と怖れ、県警がマークをしている、その筋専用のホテル、奥湯元「あじさいホテル」が舞台の第2作。 このホテルのオーナーは当代きっての極道の大親分で、この親分を伯父に持つ、小説家が主人公だ。 今回は、とんでもないことに、このホテルに任侠大曽根一家ご一行様と、警視庁青山警察署慰安旅行ご一行様が同宿することになる。 あの「蒼穹の昴」と同じ人が書いたとは思われない、おふざけ、かる〜い感じの本だが、読んでいくうち最後まで読まずにはいられないのは、前作と同じだ。 しかし、定年間際で、万年旅行幹事を任されるさえない巡査部長が、その実、実も骨もあるまことに魅力的な人物だったり、大親分が人生の裏も表もかみわけた、おもしろい任侠だったりするのはさすがにうまい。たいがい、主人公には思いいれができ、同感したり感情移入していくものだと思うが、どうもこの主人公の愛に飢え、暴力的になるさまは好きになれないでいた。 が、今回ちがう方向もみえ、次の春、冬が楽しみだ。
登録日 : 2007年01月20日 23:25:00


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