レビュー by kazuoeさん
山本周五郎の中で、ちょっと異色の本。サスペンス好きの方に向いているかも。 初めて読んだのは20代のころで、この主人公が自分とそんなに年が離れていなかったせいか、おどろおどろしいものを感じたものの、どっぷりとその世界の中に浸り、忘れられない題名となった。 今読むと、う〜ん、18の娘がこんなにも妖艶で女らしくあり、しかも意思強く、手の込んだ策略をめぐらすことができるものか・・・と、思ってしまうが、そんな 夢のないことはいうまい・・・・。 五人の男に罪を償わせるため暗殺していく話を、簪(かんざし)と椿のはなびらという同じ設定でつむいでいくのは絵をみるようだ。 単純に、次々暗殺する、いうのではなく、自分がちがう5人の人物に成り代わっていく。しかも途中から、与力の青木某という人物が主人公を追い詰めていく。 山本は、法と掟、人間の葛藤を描いた、なんて解説もあるがそんな、こむずかしいこともいいじゃないか。 楽しめればいいと思うのだ。
登録日 : 2007年01月20日 23:36:03


コメント
まだコメントはありません。