読書状況 いま読んでる

人口減少の恐ろしさが実感できる良書です!
アマゾンで2017年7月12日現在「ベストセラー」と表示され、社会学好きな私としては読まずにいられませんでした。

読後の感想は「複雑な気持ち」になりました。半分は「読まなきゃ良かったな。」という気持ち、半分は「子を持つ親として、また一国民として責任を果たさなきゃな」という気持ちでした。逼迫した問題のため、そうした気持ちになったのでしょう。

本書は大きく分けて、2部構成になっています。
第1部は、「人口減少カレンダー」として2017年から約100年後の2115年まで、年代順に何が起こるのかを示しています。人口がどのように減っていき、その状況で何が起こるのかを予測しています。
第2部は、第1部で取り上げた問題への対策を、「日本を救う10の処方箋」として提言しています。著者はこの第2部の基本的な考え方を
❝われわれが目指すべきは、人口激減後を見据えたコンパクトで効率的な国への作り替えである❞
と主張しています。

「読まなきゃ良かった」という気持ちになったのは、第1部の人口減少カレンダーの予測があまりにも暗く描かれているためです。また、この予測が既出の統計情報に基づいているため大きく外れることがないのが、暗い気持ちに追い打ちをかけます。
一方で私には子どもがいます。「この子たちは、こんな未来を歩んでいかなきゃいけないのか。」と思い、「子を持つ親として、また一国民として責任を果たさなきゃな」という気持ちを持ちました。

せめてもの救いは、第2部にそれら問題への処方箋として10個の案が提示されていることです。このうち、いくつかの対策は既に始まっています。ただ、これら既に始まっている対策は「戦略的に縮む」ことを目的としているため、消極的な印象を受けます。積極的な対策が始まっていれば、今の若者がもっと希望を持てるのではないかと感じました。
私自信の勝手な意見ですが、これからの積極的な策は「教育」ではないかと思います。これまでの「皆を均質化する教育」ではなく、「突出した才能を掘り出し伸ばしていく教育」が改めて必要ではないかと感じました。

これから「人口激減」に対して、国家として取り組まなければならないのは間違いないことです。願わくば技術革新により、問題解決への時間稼ぎだけでなく、根本的な問題解決ができればと思います。

私一個人としては、次の世代に迷惑をかけないよう可能な限り働き続けて、自立して生活ができるよう健康に気をつけていこうと考えました。それが「自分ができることの第一歩」だと思います。

2017年7月13日

読書状況 読み終わった [2017年7月13日]
カテゴリ 社会学

さすが直木賞と本屋大賞のダブル受賞作品です。

私はクラシック音楽にはかなり疎くて、この小説に登場する曲は聞けば分かるかもしれませんが、曲名だけではどんな曲か全く分かりませんでした。ですので、最初のページを読んで、「果たして面白いのかな…。」と思ってしまいましたが、とても面白かったです!!
読後に、「ああ、これでもうこの人たちには会えなくなるのか。」と久しぶりに寂しさを感じた作品でした。


ストーリーは、3年ごとにおこなわれる「芳ヶ江国際ピアノコンクール」を舞台にして、4人のコンテスタントがそれぞれの背景を抱えながら優勝を目指していくという青春群像劇でした。

この小説の魅力は、まず登場人物です。コンテスタントの4人はそれぞれに独特な背景があり、さらに審査員として出てくる人たちにも背景がしっかりあり、登場人物をとても魅力的に描いています。コンテスタントのうちのひとり「風間塵」という異色の存在に触発されて、周りの人物の成長が加速されていくという、青年コミックにありがちなストーリーを、音楽コンクールという独特な設定に持ち込むことに見事に成功をしていることに感心しました。
さらに、そのうえで演奏される音楽の描写がとても優れています。読んでいる自分が、コンクールのコンサートホールにいるかのような錯覚に見舞われるほど、圧倒的な演奏描写でした。まさに本から音符が飛び出してくる感じです!この部分の描写に、筆者は相当苦労したであろうことは容易に想像ができます。

登場人物が魅力的で、一人の異端児の出現で回りの成長が加速されていくというストーリー展開、そして秀逸な音楽描写とくれば、面白いのは当然です!!
もはや最後のコンテストの順位は、おまけです。

あとからネットで調べると、著者の恩田陸先生も10代のときにピアノを弾いていたそうです。それに、モデルになっている浜松国際ピアノコンクール(3年に1度開催)も4回取材をしていたということで、この描写はとてもできないと思いました。

小説として、とても面白い作品でした。まちがいなくお勧めです。
この作品は映像化は難しいと思いました。これは文字だからこその面白さであって、映像になると面白さが無くなってしまうのではないでしょうか。

2017年7月12日

読書状況 読み終わった [2017年7月13日]
カテゴリ 小説

堀江貴文氏の本を読むのは、これで4冊目である。さすがに4冊目ともなると、著者の考え方があらかた理解できて、新しい発見はないかと思いきや、きちんと新しい発見がありました。

まず本書は
第1章 学校は国策「洗脳機関」である
第2章 G人材とL人材
第3章 学びとは「没頭」である
第4章 三つの「タグ」で自分の価値を上げよ!
第5章 会社はいますぐ辞められる

以上の5章立てになっています。

著者は、

"「学校は会社が使いやすい労働者を大量生産する工場である」と言い切っている。そして、インターネットの登場によって、旧来型の国民国家が解体されつつある現在、もはや「国民」の養成機関としての学校には何の価値もない。"

と主張しています。
さすがに、ここまで言い切ってしまうのはどうかなと思いますが、的を得ている部分もあります。日本では教科書はいまだに検定制度をとっており、「国がお墨付きを与えていないものは、教育に使用してはならない。」となっています。この本でも触れられていますが、これは明らかに洗脳です。そういう意味では著者の意見に賛同できるところは多いにあります。

まず学校が必要ないということを前提として、第2章では今後、生き方の選択としてグローバルに生きるか、ローカルに生きるかに分かれていくと主張を展開させています。そして第3章では、何かにハマることの大切さを説き、第4章では頭を使い「レア」な人材になろうと説いています。
最後の第5章では、会社もまた洗脳機関であり、その会社はすぐに辞めることができると説いています。私は40歳を過ぎたおじさんなので、この部分を積極的に読みました。そのうえで著者が

”会社なんてさっさと辞めてしまえばいい。少しでも不平不満があるなら迷わず辞めるべきだ。”
”会社を辞めたくらいでは、大変なことにはならない。”

と言っているところに、すこし違和感を感じました。
確かにその通りかもしれません、会社を辞めた程度では大変なことにはならないかもしれません。しかし、次の仕事が見つからないかもしれない、家族を養っていけるのかという不安に苛まれながら、仕事を辞めるわけにはいきません。
そもそもその常識が、ここまで日本を豊かにしてきたという事実は無視できるものではないと思いました。

この本は良い内容でしたし、楽しく読めました。
ただ40歳を超えて、これまで刷り込まれてきた常識を覆すことは容易なことではないと感じました。

2017年7月12日

読書状況 読み終わった [2017年7月12日]
カテゴリ 教育学

近所の大型スーパーにある本屋にいったとき、面陳してあったのを見つけて目次をパラパラと見たところ、とても面白そうな内容だったので読んでみました。

まず、著者が精神科医であるため、脳の機能を最大に生かす「医学的メソッド」があり、そのうえで著者が留学で学んだアメリカ式の超効率的な「時短術」とを掛け合わせて、脳のパフォーマンスを最大まで引き出し、科学的に時間を2倍にする方法が書かれています。

著者によると、神・時間術には以下の4つの原則があります。
第1原則 「集中力」を中心に時間を考える。
第2原則 集中力を「リセット」して時間を生み出す。
第3原則 アメリカ式の仕事効率を手に入れる。
第4原則 「自己投資」のために時間を使う。

私がこの本から学んだことは、時間によって集中力が異なることでした。これまで時間によって集中力が異なるとは考えたことがありませんでした。また、「昼と夜の過ごし方」、「仕事の効率化」や「自己投資のために時間を使う」など、すぐにでも生活に取り入れられることが多数書かれています。ひとつ例を挙げると、

”脳を休める究極の方法は、目をつぶること。視覚情報が遮断され、脳は休息モードに入る。”

などは目をつぶるだけなので、誰でも簡単にできることだと思います。試してみると確かに効果があり、だいたい5分ほど目をつぶるだけで集中力が快復しているのが感じられました。これ以外にも、実用的なノウハウがたくさん詰まっています。

私はこの本の内容を活かすために、休みの日に午前中にジョギングをして午後から考え事をしていたのを、午前中に考え事をして午後からジョギングすることにしました。そのほうが脳を効率的に使うことができ、時間を効率的に使えることにつながるからです。

最後に、著者は精神科医として、「日本人の自殺・うつ病」を減らすことをミッションに掲げているそうです。そのために、この『神・時間術』のノウハウを使ってもらいたいとしています。とても立派な考え方に共感し、尊敬しました。著者の他の本も読んでみようと思いました。

2017年6月11日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2017年6月11日]
カテゴリ 自己啓発

堀江貴文氏の著書は「ゼロ」に続いて2作目である。「ゼロ」が非常に面白い内容だったので、続けて堀江貴文氏の本を読んだ。

この本の前提は、インターネットは「水平分業モデル」であり、IoTが進むと全産業の”タテの壁”を溶かしていくというものである。そうなると求められる人材は、各業界を軽やかに超えていく「越境者」となり、その越境者に最も必要な能力が「多動力」であると説いています。
この主張には私も賛成です。これまでのタテの壁が無くなりつつあるのは事実だし、各業界を横断的に動ける人材が活躍するのも当然だろうと思います。現に自動運転自動車の分野では、自動車製造会社ではなくGoogleが世界をリードしているという事実は、タテの壁がなくなりつつある象徴ではないかと思います。

この本は、これまでの日本人の価値観を変えようとする内容です。これまでの価値観を「ある種の洗脳」とすら書いているところがとても痛快でした。私自身は、この日本人独自の価値観に違和感を抱いていて、「なぜ本音を口に出してはいけないのだろう。」や「1つの会社で定年まで勤め上げることが、立派なことなのか。」と常に疑問に思っている人なので、堀江貴文氏の意見には賛成できるところが多くあります。

それはさておき、本書の内容は、
第1章 1つの仕事をコツコツとやる時代は終わった
第2章 バカ真面目の洗脳を解け
第3章 サルのようにハマり、鳩のように飽きよ
第4章 「自分の時間」を取り戻そう
第5章 自分の分身に働かせる裏技
第6章 世界最速仕事術
第7章 最強メンタルの育て方
第8章 人生に目的なんていらない
以上8章立てとなっています。

「おわりに」のところに書いてありますが、
第1章では、日本人の頭に染み込んでいる、「石の上にも三年」という価値観の転換を図った。
第2章では、完璧主義や準備至上主義といった「バカ真面目」の洗脳を解いた。
第3章では幼少期から教え込まれている「バランス教」のおかしさを暴いた。
というように、これまでの日本人の価値観を変えようとする試みがなされています。
さらに、
第4章、5、6章ではどうすれば「多動力」を身につけられるかといった具体的な仕事論を明かした。
と書かれてあります。
まず「自分の時間」を取り戻し「他人の時間」を生かされないようにし、仕事を効率よくすすめる工夫をすることが書かれてあります。
本書は、堀江貴文氏の価値観が端的に表現されていると思います。「大事な会議でスマホをいじる勇気をもて」や「資産が人を駄目にする」などは、とても面白い発想です。私も会議中に、資料を読むフリをしてkindleで本を読んだりしています。

団塊の世代が読むとびっくり仰天する内容ですが、これが今の現実を反映していると思います。とても面白かったです。

2017年7月12日

読書状況 読み終わった [2017年7月12日]
カテゴリ 自己啓発

社会派ブロガーのちきりんが、過去にツイッターでつぶやいたなかで、ユニークなメッセージを含むつぶやきだけを厳選して抽出し、ちきりん独自の「思考と思想の本」に仕上げたものが本書です。

本書の冒頭で述べられていますが、
「ツイートを集めただけのお手軽な本」ではなく、「ツイートだけで、これだけのことが伝えられるなんてスゴイ!」と思って頂ける本ができたと、自負しています。
というだけのことはあります。

本書では、
1 生きること
2 働くこと
3 社会
4 高齢化と少子化と男と女
5 ゆるく考えよう
6 ビジネス
7 ぐろーばりぜーしょん
8 自立&未来へ
という項目でつぶやきが分けられています。

私はちきりんのことを以前から知っており、「Chikirinの日記」をときどき拝見しておりました。なので本書を読んだところ、ブログと同様に彼女独自の視点で書かれているのに驚きました。140文字という制限にもかかわらず、端的に言いたいことを言っているところが素晴らしいとすら思えました。それに1つの文が140文字のため、良いテンポで読めることが、本書の良さであろうと思います。
彼女を全く知らない人が読んでも、彼女独自の視点が分かり、ブログを読みたくなるのではないかと思います。
以下、私が笑ったり、納得したりしたものを引用します。

”40代とか50代の人ってさ、若い子に「夢を持って頑張れ」とか言ってるヒマがあったら、自分が夢持って頑張ったほうがいいと思うよ。いやまじで。”

”「なんでも巧くこなせる優等生」より「自分の好きなことに尋常じゃないレベルののめり込み方ができる人」のほうが「正解」になりつつあると感じる今日この頃…。”

”「頭がいい」とかより「稼ぐ力がある」ほうが、これからの世の中、圧倒的に有利だと思う。”

”大丈夫。人生はなにかを成し遂げるためにあるんじゃなくて、楽しむためにあるんだから。”

”日本の根本的な問題は、富裕層への税率が高いことではなく、お金を稼ぐということへのリスペクトのなさだよ。”

”45歳にもなって、組織を離れたら食べていけないとか最悪。20年も働いてきて、何を学んでいるの?って感じです。”

”質問)ちきりんさんの考えるブラック企業とはどんなですか?
優秀な若者を抱え込んで30年後には市場でまったく評価されない中高年のおっさんにしてしまう企業ですかね。”


こうして書いてみると、際どい内容もあるかと思いますが、クスッと笑える内容も多いと思います。日本人にある独自の価値観を風刺しているところが、Chikirinの面白いところだと思います。
とくに最後のブラック企業のくだりは、電車内で読んでいたため笑いを堪えるのが大変でした。「本当、そのとおりだわ。自分も評価されない中高年のおっさんかもしれないな。」と思い、笑い転げてしまいそうでした。

そんなわけで、面白い本でした。

2017年7月12日

カテゴリ 自己啓発

私は読書法を学んだことがありませんでした。私だけではなく、ほとんどの人が学校で「読書法」を習った記憶がないと思います。そもそも、学校の国語で習う本の読み方は「著者の思いを汲みながら読む。」や「一字一句漏らさず読む。」といった、文芸作品を読むことを前提とした読み方しか教えていないと思います。欧米諸国のように、読書法を体系的に教えることを日本ではしていないでしょう。いわゆるビジネス書の読み方や新聞、雑誌などの読み方を習った人はいないと思います。

私は月に1冊くらいのペースで本を読んでいました。けれども、「どうも内容が頭に残らず、ただ読み進めているだけ。」という感じがしていました。このまま読み続けても、読書の効果がないのじゃないかなと思い始めました。そして気がつきました、「読書法や読書術を知らずに読書をすることは、野球のルールを知らずに野球をするのと同じじゃないだろうか。」と。やはり「気づき」は重要ですよね。それに気づいてからは、読書法や読書術に関する本を数冊読みました。

いまでも、読書法や読書術を強化するために、読書法や読書術に関する本を読んでいます。
その中の1冊が、この「本を読む本」です。読書法に関する本のなかで、この本を外すことはできません。まず、直訳に近いために小難しい表現が出てきたり、例として挙げられている文献が洋書のためにピンッとこないところがあったりしますが、読書の本質を鋭く突いている良書だと思います。

この本は、1940年代にアメリカで書かれたもので、1970年代に日本語に翻訳されたそうです。
この本は、月に1冊程度は本を読む習慣のある人が、更に本を読む量を増やしたい、内容を深く理解したいと思うのに役立つ内容が盛り込まれています。また、本だけでなく「活字を読む」読み方を教えているところが特徴的で、読み方を4つのレベルに分けて説明しています。以下の4つのレベルを要約します。

■レベル1 初級読書
読み書きのまったくできない子供が、初歩の読む技術を習得するためのもの。
■ レベル2 点検読書
限られた時間内に1冊の本のからできる限り多くのものを引き出すもの。→「速読」と言われるものは、ほぼここに入ります。
■ レベル3 分析読書
良い本を時間の制約を設けず通読して、著者の意見に賛成、反対の意見を述べるもの。
■ レベル4 シントピカル読書
1冊だけではなく、1つの主題について何冊もの本を相互に関連づけて読むためのもの。

以上が、本書で紹介されている読み方です。私はこの本を読むまで、ほとんどの本を「レベル3分析読書」のように通読していました。著者の意見に賛成や反対など、意見を述べていた訳ではありませんが、とにかく本を通読していたのです。というよりも、「通読しか知らなかった。」のです。「だから読書量が少ないんだな。」という気づきが得られました。
本書では、「レベル3分析読書」の読み方が必要な本は非常に少数であると言っています。ということは、ほとんどが「レベル2点検読書」で良いということになります。この考え方は画期的でした。「レベル2点検読書」は、一般的に言われている「速読」です。目次を見て、ところどころ拾い読みをする。「その程度で良いんだ。」と感心をしました。
ここで印象に残った文章をいくつかご紹介いたします。
読書が成功するかどうかは、書き手が伝えようとしていることを、読み手がどこまで理解できるかにかかっている。
意欲的な読み手は問いかけをする。意欲的でない読み手は問いかけをしない。だから答えも得られない、ということになる。
本当の意味ですぐれた読書家になるには、それぞれの本にふさわしい読みかたを見つけ、読書の技術を使い分けるコツを体得することで...

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2015年1月15日

  • 私は読書法を学んだことがありませんでした。私だけではなく、ほとんどの人が学校で「読書法」を習った記憶がないと思います。そもそも、学校の国語で習う本の読み方は「著者の思いを汲みながら読む。」や「一字一句漏らさず読む。」といった、文芸作品を読むことを前提とした読み方しか教えていないと思います。欧米諸国のように、読書法を体系的に教えることを日本ではしていないでしょう。いわゆるビジネス書の読み方や新聞、雑誌などの読み方を習った人はいないと思います。

    私は月に1冊くらいのペースで本を読んでいました。けれども、「どうも内容が頭に残らず、ただ読み進めているだけ。」という感じがしていました。このまま読み続けても、読書の効果がないのじゃないかなと思い始めました。そして気がつきました、「読書法や読書術を知らずに読書をすることは、野球のルールを知らずに野球をするのと同じじゃないだろうか。」と。やはり「気づき」は重要ですよね。それに気づいてからは、読書法や読書術に関する本を数冊読みました。

    いまでも、読書法や読書術を強化するために、読書法や読書術に関する本を読んでいます。
    その中の1冊が、この「本を読む本」です。読書法に関する本のなかで、この本を外すことはできません。まず、直訳に近いために小難しい表現が出てきたり、例として挙げられている文献が洋書のためにピンッとこないところがあったりしますが、読書の本質を鋭く突いている良書だと思います。

    この本は、1940年代にアメリカで書かれたもので、1970年代に日本語に翻訳されたそうです。
    この本は、月に1冊程度は本を読む習慣のある人が、更に本を読む量を増やしたい、内容を深く理解したいと思うのに役立つ内容が盛り込まれています。また、本だけでなく「活字を読む」読み方を教えているところが特徴的で、読み方を4つのレベルに分けて説明しています。以下の4つのレベルを要約します。

    ■レベル1 初級読書
    読み書きのまったくできない子供が、初歩の読む技術を習得するためのもの。
    ■ レベル2 点検読書
    限られた時間内に1冊の本のからできる限り多くのものを引き出すもの。→「速読」と言われるものは、ほぼここに入ります。
    ■ レベル3 分析読書
    良い本を時間の制約を設けず通読して、著者の意見に賛成、反対の意見を述べるもの。
    ■ レベル4 シントピカル読書
    1冊だけではなく、1つの主題について何冊もの本を相互に関連づけて読むためのもの。

    以上が、本書で紹介されている読み方です。私はこの本を読むまで、ほとんどの本を「レベル3分析読書」のように通読していました。著者の意見に賛成や反対など、意見を述べていた訳ではありませんが、とにかく本を通読していたのです。というよりも、「通読しか知らなかった。」のです。「だから読書量が少ないんだな。」という気づきが得られました。
    本書では、「レベル3分析読書」の読み方が必要な本は非常に少数であると言っています。ということは、ほとんどが「レベル2点検読書」で良いということになります。この考え方は画期的でした。「レベル2点検読書」は、一般的に言われている「速読」です。目次を見て、ところどころ拾い読みをする。「その程度で良いんだ。」と感心をしました。
    ここで印象に残った文章をいくつかご紹介いたします。

    ”読書が成功するかどうかは、書き手が伝えようとしていることを、読み手がどこまで理解できるかにかかっている。”

    ”意欲的な読み手は問いかけをする。意欲的でない読み手は問いかけをしない。だから答えも得られない、ということになる。”

    ”本当の意味ですぐれた読書家になるには、それぞれの本にふさわしい読みかたを見つけ、読書の技術を使い分けるコツを体得することである。”

    至極もっともな意見です。この本には全面的に賛成しました。いや、参りました。
    この本にもっと早くに出会いたかったです。この本を大学生くらいのときに読んでいれば、読書の仕方が変わっていたと思います。皆さんにおすすめできる本です。

    再読了日:2017年6月11日

読書状況 読み終わった [2014年9月26日]
カテゴリ 読書術・読書法

プロフィールのつくり方に興味を持ち、本書を読んでみました。もちろん、本書の内容をこのブクログのプロフィールに反映させようと考えていますが、まだできていません。(苦笑) やらなきゃな。

本書は、著者が全国主要都市で開催してきた「仕事が”もっと”取れるプロフィール作成セミナー」の重要項目を本にしたものです。セミナーについて本書では、

「自分がこれまで生きてきた道を文章にすることで、お金に換えていける力をつけたい」ーそんな方々の気持ちを叶えてきたセミナーです。

と紹介しています。そのため想定している読者は、起業家やこれから起業をする方です。そうした方々が想定されていますが、私個人の意見ではサラリーマンが読んでも役立つ内容があると思います。

本書は5章立てで
1章 自分が付き合いたい人に選ばれて、ビジネスをするには
2章 あなたの中にある本当の自分を導き出そう
3章 仕事の取れるプロフィールを作ろう
4章 メディアごとの活用ポイント
5章 専門家に聞くプロフィールのポイント
となっております。

まず1章で、プロフィールがなぜプロフィールが重要なのかを説明し、よいプロフィールとはどういうものか説明をしています。
2章では、ワークをしながら本当の自分を導き出していくようになっています。「同業者は誰か」などが出てくるため、サラリーマンではなかなか取り組みづらい面があろうかと思います。私も、この部分は取り組みづらいので、ワークをすっ飛ばしました。
3章では、ストーリー型プロフィールの作り方が説明されています。ここも主としては起業した方が中心になっていますが、サラリーマンでも取り組めます。「起業前なので経験がない」という項目があり、起業前の人でも質問に答えられるように著者が説明をしてくれています。
4章では、タイトルどおり、メディアごとに活用するポイントが説明されております。
5章では、「プロフィールライター 山口拓郎さん」と「仕事がとれるブログアドバイザー 青山華子さん」へのインタビューが載っています。このインタビューもなかなか面白い内容となっています。

プロフィールを作成しますので、かなり内省しなければなりません。私もまだ内省が途中までしかできていませんので、プロフィールを完成させることができていない状態です。
3章のストーリー型プロフィールを作成したいのですが、18の質問に答えていくのがけっこう難しいです。以前のことを思い出しながら答えていくため、手間がかかります。

ただ、こうした内省の作業は後々に役立つのだろうと思います。コツコツとやっていき、1カ月以内にプロフィールを完成させたいと思っています。

プロフィールに特化した著者の視点が、面白い1冊でした。

2017年7月12日

読書状況 読み終わった [2017年7月12日]
カテゴリ ビジネス実用

シナリオについて学ぼうと思いアマゾンで検索をしていると、本書が出てきたので面白そうと思い読んでみました。
ビジネスにシナリオを導入することを提案しており、そのメリットは「仕事をエンタテインメント化できるようになる」と著者は主張しています。

本書は、世阿弥が提唱したとされる「序・破・急」の考え方にもとづき、本自体のシナリオが展開されていきます。
ちなみに「序・破・急」とは、

「序」は「つかみ」で、相手に興味を持ってもらい、面白そうだと思ってもらうことが大切。

「破」は「本題」で、ここには何かしらの「驚き」や「心の揺れ」がないといけない。

「急」は「クライマックス」及び「結末」で、ここでは「満足」や「納得」があることが大切。

とされています。

まず「序」として、仕事のシナリオを組み立てていく手順を紹介しています。仕事のシナリオを組み立てていく際は、「映画のシナリオ」のシナリオのつくり方が参考になると著者は主張しています。
「映画のシナリオ」を描こうとするときに、まず考えなければならないのは次の5つのポイントです。
①わかりやすいテーマ
②シンプルな構成
③魅力のある主人公
④主人公が描くゴール
⑤主人公に敵対するもの
です。
しっかりとした動機をもって、シナリオを組み立て仕事に取り組むと、人の心を動かせる可能性が高くなると説いています。

次に「破」として、「営業は恋愛映画」、「企画プレゼンはミステリー」、「交渉は人間ドラマ」、「対上司はロールプレイングゲーム」、「マネジメントはコメディ」と仕事の種類に応じて、具体的なシナリオをどう描いていけばいいかについて紹介していきます。

最後に「急」として、より大きなスケールで、多くの人を巻き込み、自分が人生において実現したいことを実行していくためのシナリオを紹介しています。チームを動かし、自分の人生を動かすためにシナリオを使っていく、そうした方法が紹介されています。

私は仕事で、プレゼンテーション用のスライドを作成する機会がよくあります。プレゼンテーションは、ビジュアルが大切ですが、ビジュアル以上にシナリオが大切だるとつくづく感じています。面白くないシナリオをスライドのビジュアルだけで面白くするのは、アニメーションを使えばよいので比較的に簡単にできます。人は動くものに目がいきますので、紙芝居が動けばそれだけで「すごい!」と思ってもらえます。それに音が加われば、大抵は面白く仕上がります。でも、それで「心に響くか。」と問われれば、やはり「響かない。」です。心に響くのは、シナリオがあってこそだと思います。
そうしたシナリオをビジネスに活かす方法を学ぼうと思うのであれば、本書はとても役立つものであるといえます。
普通のビジネスマンが読んでも、活かせる場面はたくさんあると思います。ここでは紹介しきれませんでしたが、「序」のところで具体的なシナリオの展開方法も載っており、私はそれを活用して今後のプレゼンテーション作成に活かしていこうと考えています。
一つ注意点があるとすれば、本書の「おわりに」に書かれていますが、シナリオの具体例がほとんど書かれていないことです。あくまでも方法論や思考法を学ぶことを目的としているため、型にはめればはい出来上がり!的名ものではありません。手っ取り早く手段を知りたいと思われる方には、役に立たない本です。

2017年7月12日

カテゴリ 仕事術・整理法

言わずもがなの、世界のコンマリさんです。2015年に世界で最も影響力のある100人に選ばれています。

この本に書かれていることは、「かつて人が生きていくうえで、基本としていたこと。」ではないだろうかと感じました。今思えば、日本でこの本が流行ったということは、日本人もモノの多さに嫌気が差していたということの現れでしょうかね。

気に入ったモノだけに囲まれて暮らすのは理想的で、幸せでもあると思います。今の日本人は、これでもかと流れるCMや広告の影響を受けて、「あんなふうになりたい。」、「あんな生活をしてみたい」と日々コンプレックスを植えつけられているのではないでしょうか。そのような状況では「精神的に豊かな生活」という概念は忘れ去られて、富と消費を追い求め、必要のないモノに囲まれ、ときめかない暮らしになってしまっているのだろうと思います。

この本は「片づけ」を通して過剰な消費社会に警鐘を鳴らし、大切なモノだけに囲まれて暮らす「豊かな暮らし」を提案しています。私はそのことに対して多いに賛同しました。
本書の終わりに、

でも、私は、部屋の片づけなんてさっさと終わらせたほうがいいと思っています。なぜなら、片づけは人生の目的ではないからです。

あなたは「あなたが本当にときめくこと」に大いに時間と情熱を注いでください。それは、あなたの使命といっていいかもしれません。

この文章に心を揺さぶられました。「片付けをして、自分の使命を全うしよう!」と思いました。
私は一旦片づけに取り組んでからは、常にモノを少なくするように気をつけています。自分の気に入ったものだけに囲まれて暮らす生活の素晴らしさを実感しています。

2017年7月12日

読書状況 読み終わった [2017年7月12日]
カテゴリ 生活の知恵

「<アイデアをどうやって手に入れるか>という質問への回答がここにある」、と表紙の裏側に載っており、そのとおりの内容です。

本書ではアイデアを手に入れるために、「アイデア作成の原理・原則」と、「アイデア作成の方法」が紹介されています。

まずアイデア作成の原理・原則は2つあり、
①アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない
②既存の要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は、事物の関連性をみつけ出す才能に依存するところが大きいということ。
と著者は主張しています。

次にアイデア作成の方法は、以下の5段階です。
第1段階 資料を収集すること。(データ集め) 
第2段階 心の中でこれらの資料に手を加えること。(データの咀嚼)
第3段階 問題を全く放棄する。無意識に任せる。(データの組み合わせ)
第4段階 アイデアの実際上の誕生。みつけた!という段階。(発見した!の瞬間)
第5段階 現実の有用性に合致させるために最終的にアイデアを具体化し、展開させる段階。(アイデアのチェック)
以上の5つの段階でアイデアが手に入ると説いています。
以上が本書の内容です。

この本はページ数のとても少ないです。実質的に62ページまでが本書の内容で、63ページ目からは竹内均氏の解説が、89ページからは訳者あとがきが書かれています。しかし、これで充分です。これ以上ないほどシンプルに書き上げられたなかに、本質だけが詰まっている、そんな感じです。63ページ以降の竹内均氏の解説が本文の分かりづらい部分をうまく解説しており、この本を読む手助けとなっています。

誰だって社会人を経験していれば、一度はこうした経験をしていると思います。
「資料を集めて考えてみたが何も思い浮かばず、考えるのをいったん止めた。そして休んでいると急に「!」とひらめき、解決策が思いついた。」、こうした経験を文字にしたのが本書です。
私にもそうした経験があり、私はそれを「神が降りてくる瞬間」と周りに言っていました。いま思うととても恥ずかしい言葉ですね。そんな言葉を使わずとも、こんな良い本があったのですから。
この本の著者は、アメリカの広告代理店の役員をしているので、広告業界のアイデアのつくり方として紹介していますが、誰にでも当てはめることができる普遍的な法則であろうと思います。

2017年7月12日

カテゴリ 仕事術・整理法

本書は現代の知の巨人とも言える二人、池上彰氏と佐藤優氏が、普段が行なっているメディアの読み方を対談形式で体系的に説明しています。

本書は、
序章 僕らが毎日やっている「読み方」を公開
第1章 僕らの新聞の読み方
第2章 僕らの雑誌の読み方
第3章 僕らのネットの使い方
第4章 僕らの書籍の読み方
第5章 僕らの教科書・学習参考書の使い方

の6章立てになっています。

読み方に関して、二人に共通するところもあれば共通していないところもある、これが本書の面白さだと思います。
たとえば第1章で池上氏は紙の新聞を読むが、佐藤氏は電子版を読むといったところが異なるところです。
共通したところでは、序章のところで触れられていますが、
”すべての知識の土台となる基礎知識をいかに身につけるか、それがインプットの技法において、じつは最も重要なこと”
というところは、二人に共通の認識でした。私はこの部分が本書の本質であろうと感じました。すべての土台となる基礎的な知識が欠けていると、いくらインプットしても内容を正確に理解することができなくなる、それがこの本の最も伝えたいことで、そのために第5章に「僕らの教科書・学習参考書の使い方」を載せています。まさか、知の巨人の二人が教科書を読んでいるなんて、思いもしませんでした。
”ビジネスパーソンにぜひ手にとってほしいのは、「公民」と「歴史」それから「国語」と「英語」の教科書です”
と佐藤氏が仰られていましたので、私は早速本書で紹介されている教科書を買いました。

「どうすれば、あれほどの知識を蓄えられるのだろう」と興味を持たれている方にとっては、最良の本であろうと思います。対談形式になっているので気楽に読めて、知識を増やす方法を手軽に知れる良い内容だと思いました。

2017年1月5日

読書状況 読み終わった [2017年1月5日]
カテゴリ 自己啓発

2016年上半期芥川賞受賞作品で、ずっと興味があったので読んでみました。
結論としては、とても面白かったです。殺人事件はないし、恋愛ドラマでもないけど、面白かった!

この作品は人物の描き方と世界観が秀逸で、登場人物が本当に存在する人、本当に身近にいる人のように感じられました。

主人公は、普通でない人物として描かれていますが、誰もが彼女に自分の一部分を投影できるのではないでしょうか。(あくまでも一部分であって、決して全てではありません。)日本人の同調圧力をうまく利用して、読む者が「私もうまく同調できないところがあるんだよね。」という部分を主人公に投影させることで、より深く作品の世界に没入することが可能になっているのかもしれません。
それと本作品の展開上の肝は「白羽」という男の存在ですが、主人公と彼との奇妙な同居生活に進んでいくのが面白みの一つです。彼の個性の描き方が誇張気味ですが、「こんな負け組の考え方をする男っているな。」と思えるリアルさで、主人公の異色さと相まって作品の魅力を増しています。その他の登場人物も、とてもリアルに描かれており、その場に居合わせているかのような錯覚すら覚えます。
推測するに、主人公は発達障害の女性であると思います。その発達障害の女性と、敗北した人生の責任を他者になする男性の物語であると考えると、面白かったと思います。

著者は”普通”が何であるかを問うために、本書を書いたのであれば、相当な書き手であろうと思います。私も他人の目を気にしないところがあるので、「主人公の視点が分からなくもないな。」と同感するところがありました。「普通”であることの難しさ。」を軽妙に描いていると思います。
ただ、最後は唐突に終わります。「欲を言えば、ラストの余韻がもう少し欲しい。」という感じです。

2017年7月12日

カテゴリ 日本文学

主人公を王様に設定し本を家来に例えて、ストーリー仕立てで速読術について説明されている本です。そのため、とても読みやすく、速読術を学びたい初心者の方におすすめできます。
この本には、本1冊を30分で読む方法が載っています。『本を読む本』のレベルに合わせると、「レベル2 点検読書」を詳細に説明していると言えます。
著者の主張は「少ない時間で、効率よく情報を得ること。」です。

その手順は、

◆第1段階 プレビューを5分間行う
この5分間で「この本を読む目的」をはっきりさせてしまいます。手順は以下のとおりで、
①本の表紙やカバー、帯などから得られる印象を確認しておく。
②次に目次を開いて、まず大項目を見て全体の構成を把握します。そして中にある中小の項目から、何が書かれているのかを推測します。
③残る時間で、パラパラと本文を見ていきます。見出しと図表、写真、イラスト、マンガ中心に見ていきます。
このように進めていきます。重要なことは、「この本を読む目的」をはっきりさせることで、「この本からこのキーワードを学ぼう」と考えて手がかりを探すことです。

◆ 第2段階 5分間で全ページを写真読みしていく
見開きを2秒でパッパッと眺めていく。読もうととせずに見ていく感じで。最初は慣れないが、慣れてくると写真読みで、「本から訴えてくるキーワード」、「見ていて気づいたキーワード」が浮かぶようになる。
こうして、10分で1冊の本を2つの角度から確認することができる。

◆ 第3段階 残りの20分を使ってスキミング法で読んでいく
スキミングとは、さっとすくい取る、ざっと読み取るといった意味である。大切なのは、2割を読んで8割を得ること。つまり8割を捨てるということ。要するに全部を読むわけではなく、大事なところだけをさっと読むこと。前の2段階で読もうと思ったところだけ読む、といった感じです。

と、3段階で1冊を読もうとするものです。

キーワードは、本の表紙に書かれていますが、「2割を読んで、8割を獲得する」です。読書に「パレートの法則」を持ち込んでいることが画期的といえます。

私は、この本で初めて「パレートの法則」を知り、精読しかしていなかった私に新しい本の読み方を教えてくれました。
実は、読書法の本のなかでいちばん初めに読んだのがこの本でした。そのため、
「精読せずに、大事だと思うところだけを読む。」
「本はいつでも読み返せるので、精読せずともよい。」という内容は、当時の私にとってはすごくインパクトがありました。
私は、本書で紹介されている速読法を実際におこなっています。始めてすぐの頃は難しくて、30分で終わらせることはとても無理でした。プレビューで15分、写真読みで5分、これだけ時間をかけて2つの工程をおこなっても、「キーワード」が浮かんで来ずに、けっきょく通読したり、プレビューと写真読みがうまく出来ても、スキミングで読む部分を探し出せなかったりと散々でした。
でも、ある時に気がついたのです、「そういや本は家来だから、必要ならまた会えば良いんだ。」と書いてあったことに。だから、気軽に読めば良いんだと思えるようになり、それからは随分と上達したように思います。今でも、この読み方を活用していますし、最初のプレビューは5分ではなく念入りに10分ほど行うようにしています。プレビューで「この本を読む目的」をはっきりさせられると、あとのスキミングが随分と楽になります。
ただ、この本の残念なところは、「アウトプットが大切」と説いてはいるけれども、どうアウトプットするのかまで突っ込んでいないところです。アウトプットのフォーム例などを示してもらえれば、もっと良い内容と思えるかもしれませんが、それは別に良いのがありますの...

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2017年6月11日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2017年6月11日]

まさか主人公が70歳の高齢者だったなんて、全く感じなかった。たしかに最初から主人公の年齢に対する描写はなかった。ただ、行動から推測して明らかに20代後半から30代前半だと思い込んでいた。最後まで読んで、「ええーー!?」っとなったのは、作者の思う壺だったのだろう。
人の思い込みを利用した、見事な叙述トリックだった。ここまではめられると、気持ちが良かった。

2016年1月26日

ネタバレ
読書状況 読み終わった
カテゴリ 小説
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読書術に関する本は、手当たりしだい読んでいるので、この本もアマゾンでレビュー数が多く良い評価だったので、読んでみた。
この本の著者、加藤周一は『「なにを読むべきか」は一般的にはいえず、人それぞれ本を読む目的によって異なるが、本を「どう読んだらいいか」ということは、ある程度までは一般的な議論をすることができるように思う』と主張している。したがって本書は、本を「どう読んだらいいか」という「読み方の工夫」について述べているものである。

本書で紹介している読み方は以下の6つであった。
1.おそく読む「精読術」
おそく読むべき本は古典に限られている。古典を読むことが、日本の歴史や文化やものの考え方の構造をよくわかるために必要なことだろう。

2.はやく読む「速読術」
世の中の変化がはやく、知識の集積がおそろしくはやいため、その速さにおいつくために、どれほどはやく本を読んでもはやすぎることはない。

3.本を読まない「読書術」
目的を立てて、その目的のために本を読む、そのほかの本は読まないと決めるのも、本を読まない工夫の第一歩であり、基本である。

4.外国語の本を読む「解読術」
わずかな外国語知識でも本は読める。必要に迫られれば読めるということである。

5.新聞・雑誌を読む「看破術」
雑誌は雑誌の種類によって読み方が異なり、新聞は複数の新聞をよんで事実を客観視する。

6.むずかしい本を読む「看破術」
わからない本は読まないこと。

以上が本書で紹介されている本の読み方です。

私にとって、この本から得られたことは、3.本を読まない「読書術」です。本を読まない読書術の章のなかに、「相手から必要な知識を引き出す術」という項目があります。読んでいない本の内容を読んだ人から引き出すというものなのですが、これはたしかに使えるなと感じました。今の世の中、1日に何百冊という本が出版されます。情報が氾濫する状況にあって、必要と思う本を一人で全て読むことは不可能です。ならば、書評や抄録、耳学問を利用するのも1つの手だなと思いました。
そう考えて、改めてブクログを使い始めたわけです。
読もうかなと考えている本について、ブクログでの皆様のレビューをみながら本の内容を推察し、読むか読まないかの判断に役立てようと考えたしだいです。
その部分がとても役立ちました。

2017年6月13日

読書状況 読み終わった [2017年6月13日]
カテゴリ 読書術・読書法

アマゾンの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」のところに表示され、タイトルに惹かれて読んでみました。

この本は「これからの時代を生きる道標になりえるのではないか。」という結論に至りました。

本書は
第1章 生きる意味を見失った現代人
第2章 現代の「高等遊民」は何と闘っているのか
第3章 「本当の自分」を求めること
第4章 私たちはどこにむかえばよいのか
第5章 生きることを味わうために
以上、5章立てとなっている。

第1章、第2章で生きる意味を見失った現代人は、なぜ見失ってしまうのかを多角的に解説しています。なかでも著者の鋭い洞察が光っているところに、

「つまらない素人」とは、未知の優れた価値に目を開こうとしない閉じた精神の持ち主か、マスメディアに容易に煽られてしまうような人のことですが、これはムラ社会に典型的な人間像です。彼らは、自分の慣れ親しんだ範疇を超えたものに対しては、その偏狭な価値観で「下らない!」と即断し、未知のものや歯が立たないものに自身が脅かされないように、それらの価値の切り下げを行う困った頑固さと、既存の権威や情報操作にあっけなく盲従してしまうという困った柔軟性を併せ持っています。

という部分が挙げられます。これを読み私は、ライブドアによる近鉄バッファローズの買収騒動を思い出しました。ライブドアという未知のものに対して、古参球団のオーナーの反応などはこれに当たるのでしょう。この洞察は、とても日本人らしい日本人のことを言っていると思いました。

その後、第2章で「働くこと」についての考察が始まります。端的に言えば、私たち現代人はいつの間にか人間らしい作品や製品を残すような「仕事」を失って、<労働する動物>になり下がり、歯車のような「労働」によって次々に消費財を生み出しては、取り憑かれたようにこれを消費するという、人間らしからぬ状態に陥ってしまっているという内容です。これは確かに言えていると思います。使い捨て文化などは、まさしくこれを象徴しているのだろうと思います。

そして、こうした状態に陥った私達現代人の「生きることの意味」について第3章から第5章で論理を展開させていきます。最終的な解決策としては
何でもないように見える「日常」こそが、私たちが「生きる意味」を感じるための重要な鍵を握っているのです。

「頭」の計画性や合理性を回避するためには、その対極にある「即興」という概念を積極的に用いてみることがとても有効な方法です。

と著者は提唱しています。要は「即興で遊びにしてしまえ!」といった感じです。この発想は良いと思います。私も例に漏れず、すぐに計画を立ててしまいたがるので、即興でやるというのは勇気が必要ですが、面白い試みであると思います。

読んだ方ならわかると思いますが、本書で言う「頭で考える」というのは「理性」に、「身体で感じる」というのは「感性」に置き換えられるのではないでしょうか。

「毎日同じ仕事が続き、人生に嫌気がさしてきた。」と感じている人にとって、一読の価値があると思います。

2017年7月12日

読書状況 読み終わった [2017年7月12日]
カテゴリ 自己啓発

内容を簡単にいえば、日記の書き方や読み方を詳細に解説し、日記を書くことで「自己内対話」を深めていこうとするものでした。
まず日記の書き方で、「日記には事実のみを書き、内省や感想は書かない」という部分に驚いきました。よく日記には、「その時の感情を書きなさい。」とか言われるが、それとは対局の考え方でした。
次に日記の活用法で、日記を通して「自己内対話」をおこない、自分のバックグラウンドを知ることが重要だと説いていました。「日記は、書く以上に読むものだ。」と著者は説いています。

日々同じことを繰り返す社会人にとっては、ともすれば何事も流されてしまいがちですが、詳細な行動記録としての日記を通じて、「同じ日はないんだ!」ということを思い出させてくれます。
ちなみに、私はこの日記をつけ始めて3ヶ月が経っていますが、徐々に「人生の楽しさ」や「豊さ」を取り戻しつつあると感じています。ただし、この日記を書くのは根気が必要で、詳細な内容を書くために時間を要します。

私にとっては有益な内容だったと思います。

2017年7月12日

カテゴリ 言語学

本書は為替相場に関わる人にとって、バイブルになりえる本です。
まず始めに為替の基本的な仕組みの説明、為替レートの決まり方、国によってことなる外国為替市場の特徴などが説明がされている。その後に、相場予測の立て方、経済統計のチェック方法、要人発言の重要性などファンダメンタルについての説明があり、通貨ごとの動き方のクセの解説など、とにかく内容は盛りだくさんである。それが故に、ページ数も相応にあり読み応えがある。
為替相場に関する本のため、FXに関する説明は一切なされていないのは留意すべき事項であるが、それら知識は別の本で理解すれば良いと思う。
著者の尾河眞樹さんはTV東京系のニュース番組「モーサテ」にたまに出ておられて、「さすが為替のプロ!」だなという意見を言っておられる聡明な方です。
私は投資としてFXを行っていますが、為替相場を深く理解せずに投資を行っていました。どこまで理解するかは個人の判断によりますが、この本を読んで理解を深められてとても良かったと思っています。

2017年1月5日

読書状況 読み終わった [2017年1月5日]

友人から「ホリエモンの本はなかなか面白いですよ。」と薦められ、本書を読んでみました。これまで彼の著書を読んだことはありませんでしたが、こんなに面白い内容だと思いませんでした。

私の堀江貴文氏へのイメージは、「既得権を守ろうとする既成勢力と戦い、その既成勢力によって逮捕されてしまった人」というものでした。私は彼と同世代で、彼の戦う姿に勇気づけられましたが、逮捕されてしまい「やはり既成勢力には勝てないのか。」と思った記憶があります。

そんな彼が、逮捕されて全てを失い「ゼロ」になったいま、ありのままの堀江貴文を語ったものが本書でした。
この本でくり返し述べられていることは、

”物事の出発点は「掛け算」ではなく、必ず「足し算」でなければならない。まずゼロとしての自分に小さなイチを足す。小さな地道な一歩を踏み出す。”

ということでした。それを説明するために、彼は自分の人生を遡り、小学校時代の母親の話しから始まり、大学時代にヒッチハイクをした話し、インターネットとの出会いから逮捕されるまでの話しなど展開させていきます。普通のさえない田舎の少年が、「イチ」を積み重ねて大きく成長していく、そんな話しでした。

私はその考え方が人としての基本であると思い、彼の鋭い「洞察力」に感嘆しました。同時に、私も社会人になりたてのころは「ゼロ」であったことを思い出しました。当時は電話の対応もぎこちなく、挨拶だけ大きな声でしていました。本書を読み、そんな自分にイチを足し続けたことで成長して今の自分があるのだと感じました。
本書には、それ以外にも彼の鋭い「洞察力」が反映されて、物事の本質を見事なまでに突いているところがありました。感銘を受けた言葉はたくさんあるのですが、2つこちらでご紹介いたします。

”僕らにできる失敗なんて、たかがしれている。たとえ最大級の失敗が襲ってきてもマイナスにはならず、ただゼロに戻るだけだ。それは怖いことでもなんでもない。”

”人は「ここでいいや」と満足してしまった瞬間、思考停止に突入してしまうのだ。そして思考を停止した人は、一気にオヤジ化してしまう。”

もしかすると、私も「オヤジ化」してしまっているのかもしれません…。失敗を怖れるあまり、「ここでいいや」と新たなチャレンジをしなくなっていたのかもしれません。そんなことを見透かされている気がしました。
この本には、背中を押してもらえました。「例えゆっくりでも、自分にイチを足していこう。」と感じました。

2017年6月16日

読書状況 読み終わった [2017年5月19日]
カテゴリ 人生論・教訓

ストーリーてリングについて、これほど詳細に解説している本は他にないと思います。

「ストーリーの種類の説明」から始まり、「どう語ればいいのか」や、「抵抗派、無関心派、無気力派を動かす」など、ストーリーに関するありとあらゆる内容を網羅しています。
私が印象に残ったのは、

最後に勝利するのは、「最良の」ストーリーだ。「正しい」ストーリーでもなければ、「最も頻繁に語られる」ストーリーでもない。最も多くの人たちにとって、最も多くの意味を持つストーリーが勝つ。それはとりもなおさず、人々の記憶に残るストーリーである。

というところに、気づきがありました。人は得てして「正しい」ストーリーを語りたがるのだろうと思います。でも「正しいか、正しくないか。」ではなく、「記憶に残る」ストーリーが勝つというのは当り前のことですが、その当り前のことを忘れていたような気がしてなりませんでした。これは他のことにも当てはめられ、「正しいか、正しくないか。」自分の判断の基準をに置き、正しければオッケーとして頭で考えることを省いてしまっているのではないか、と考えさせられました。

本書で紹介されているストーリーの事例も魅力的なものが多く、とても参考になります。ただし内容を欲張りすぎたせいか、冗長な印象を受けました。示唆に富むものが多いのですが、多すぎて記憶に残らない、残せない、そんな印象を受けました。
もしかするとこの本自身がストーリーになっていて、第6章の「決めゼリフよりも大叙事詩を語ろう」ということなのかもしれないですね。
面白かったけど長かった、そんな感じです。少し内容を絞り込み、ページ数を減らした方が良いと思いました。しばらく時間をおいてから再読してみて、もう一度評価してみたい本です。

2017年7月12日

読書状況 読み終わった [2017年7月12日]
カテゴリ ビジネス企画

私は、パワーポイントでスライドを作成する機会がよくあります。スライドを作っていくうちに、「スライドの作成は、本来はストーリーが重要だな。」と思い、ストーリーの展開手法を勉強したいと考え本書を読みました。ですから脚本家を目指している、スクリプトドクター(※脚本のお医者さんのことです。)を目指しているわけではありません。
本書は、大きく2つのパートに分かれています。

1つ目は、第1章から第4章までで「より良い脚本を書くための考え方や方法」が載っています。著者はこれまでのシナリオ学校での講師経験をもとに、「良い脚本家として必要な資質は何か。」を丁寧に説明しています。また心理カウンセラーの資格を持っていることから、心理的にアプローチする脚本の書き方も指南しています。その内容が、私にとってはとても面白かったです。以下は引用として例を挙げます。

自分の「ものさし」で世界や他者を測っている、という「事実」を認めてください。
よく「性格は生まれつきのものだから、変えられない」というひとがいますが、あれは間違いです。「性格」は生まれつき備わっているのではなく、ひとが成長してゆく過程で培われてゆく単なる「思考パターン」の「集合体」でしかありません。したがって、多少の工夫と努力は必要ですが、「性格を変えること」は充分可能なのです。

など、こうした心理的アプローチが一般人の私にも当てはめられて、とても面白かったです。

そして2つ目は、第5章と第6章に「スクリプトドクターの仕事術」として、著者の仕事術が紹介されています。こちらはスクリプトドクターを目指す方に参考になる内容でした。冒頭にも書きましたが、私は脚本家にもスクリプトドクターにもなるつもりはございませんので、ここはほとんど飛ばし読みをしました。

前半部分だけで充分に面白かったのですが、当初の目的「ストーリーの展開」については、この本では多くを知ることはできませんでした。参考になるところは多少ありましたが、脚本とプレゼンテーションのストーリーは異なるものであることが分かりました。
でも、読み物として面白かったです。本書の帯に書かれている「ストーリーに興味を持つすべての人々におすすめです!」という謳い文句は間違ってはいないですね。

2017年6月15日

カテゴリ 演劇・舞台
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