ホスピスケアのある「野の花診療所」を開設された徳永進医師の書。
「野の花診療所」は鳥取にあるので、県民の僕としては、このような心をもたれた方がおられることに、勝手な親近感を感じるとともに非常に嬉しい気持ちになる。
目次の上では3部構成で、「野の花の人々」「野の花通信から」「野の花カルテ」となっている。何編あるかわからないけども、2~3ページごとに、様々な死の物語や著者自身の考えた(思いついた)ことがずーーーーと続く。
もともとは、共同通信社、毎日新聞社、朝日新聞社、そして、著者の診療所から出されている「野の花通信」に投稿されたものがまとめられたもので2002年〜2009年の間に書かれたものらしい。
ひとつひとつの話に、なにか考えさせられることや、不思議なことや、不安、安心、葛藤・・・などなど著者の思いが練り込まれている。「感動」とひとくくりにできるものとは違う気がした。
いまや死と遠くにいる(錯覚)の中で生活する現代とは対局ありつつも、なおも(だからこそかな?)、その死や生について逡巡する著者のようすに惹き込まれた。
だいぶん前に、この先生の本を読んだことがあるけども、今ではウチの婆ちゃんの愛読書になっている様子。
この本もプレゼントしようと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年4月20日
- 読了日 : 2012年4月20日
- 本棚登録日 : 2012年4月20日
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