ねらわれた学園 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2012年9月14日発売)
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本棚登録 : 370
感想 : 40
4

再読。1976年の作品。
「ねらわれた学園」と中編「0からきた敵」
NHK少年ドラマシリーズ「未来からの挑戦」の原作。
懐かしい〜
今読むと展開が早くて子供向けと思うものの面白かった。

未来から来た種族との対決というSFではあるが、今の時代に権利と自由を主張したために未来は無秩序と混沌でどうしようもない状態である。あるいは、生徒会での決定という名のもとに、生徒会でパトロールを組んで規則を破った生徒を罰する。民主主義の手続きを踏んで正義の名のもとに生徒たちを支配していく。ファシズムというのはこうして始まるのだという意味も込められ、奥が深い。

主人公の少年は正義感が強くまっすぐで、母親は子ども思いで心配性、父親は子どもの意思を尊重し頼もしい存在。
こんなところは昔の家庭だなと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 眉村卓
感想投稿日 : 2016年3月30日
読了日 : 2016年3月30日
本棚登録日 : 2016年3月12日

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