天使の囀り (角川ホラー文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2000年12月8日発売)
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本棚登録 : 8895
感想 : 797
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後半に差し掛かるまで、話の展開が読めずに面白かった。果たしてオカルトなのかリアル路線なのか、チラチラとスカートめくるような話運びはお上手!
しかし、気になる点が2つほど。

1つは人物設定。
ゲームヲタクの信一くんはちょっと現実離れしすぎでしょう。あの状態でゲームを愛するのは不自然すぎます。蜘蛛は何だったんだって感じだし。

2つめもかぶるけど、合宿所での行動が突飛すぎ。
警察はどうせ動かない、という判断でできることを遥かに飛び越えてる。
緊迫した場面な筈なのに、キャラクターが台本を気にして動いているようにしか見えなくて滑稽さすら感じた。

この2点でリアリティが大きく剥落してしまったので、どんなストーリーであろうと感情移入できなくなってしまったと思う。

読者を巻き込むのは難しいことだよね、などとメタな読み方をしてしまった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2016年7月28日
読了日 : 2016年7月28日
本棚登録日 : 2016年7月1日

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