「社会を変える」お金の使い方――投票としての寄付 投資としての寄付

著者 :
  • 英治出版 (2010年12月17日発売)
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感想 : 41
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フローレンスの駒崎さんの本。ファンドレイジングについて学びたくて、導入としてはちょうどよいかと思って購入。
それにしてもこの人の本は外れがない。今まで2冊(「社会を変える」を仕事にする、働き方革命)著者の本を読んできたけど、
今回も例外なく面白い。
テーマは「寄付」。日本人には浸透していない「と思われている」寄付文化。テーマがテーマなだけに、まずのっけから意外な発見が。

実は古くから日本では寄付文化が成り立っていた!
東大寺を建てることができたのも、高杉晋作が奇兵隊で明治維新を起こせたのも、江戸時代の寺子屋も寄付が起因しているとのこと。
これは意外すぎた。やはりイメージだけではなく、事実をしっかり調べるべき。

一貫しているのは、寄付がどれだけ社会のために有益かということはもちろんだが、自分のためにとってもどれだけタメになるのかを効果的に説明していること。
効果的にというのは、セリフ調で大事なことを説明しているから。
p55~の知人の社長との会話部分。まるで、自分自身がその社長から話をされているかのような感覚になるくらい。

なぜ寄付は社会にとって有益なのか?
それは未来を選択する「投票」であり、洗濯を実現する「投資」だから。

なぜ寄付は自分にとってタメになるのか?
それは「無条件で与えること」の練習になり、自己肯定感を育む効果的な手段だから。

詳しく知りたい方はぜひ本書を読んでください。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2013年7月9日
読了日 : 2013年7月9日
本棚登録日 : 2013年7月7日

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