Kindleのセールで安かったので衝動買いしたが、思いの外面白くて一気に読んでしまった。
経済危機や地震の頻発によるリスクを避けるため、政府が遷都することを決める、という話なのですが、背景や登場人物の思惑、それに巻き込まれながらリーダーシップを発揮していく主人公、という流れがよい。小説ながら現実に起こった事件や現象の延長になっているので、感情移入して読み込んでしまった。むしろこれが現実になったらいいのではないか、なんて思いも抱いてしまう。
しかし東京という街は色んなものがあって混沌としているのが魅力でもあるが、あまりに集中しすぎていてリスキーなのも現実としてあるよなぁと再確認。たまたま今回東京にいる間に読んでいたので、もしいま地震が来たら、とかこの混雑は一極集中が解消されるとなくなるのか、とか考えた。
遷都はともかく、地方分権は議論していくべき課題だと思うし、そういう意味でも大阪都の投票結果は残念だった。
直接的に地方分権を扱っているわけではないが、もし首都を移動することになったらどうなるか?というシミュレーションという意味でも本書は一読の価値あり。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2017年1月3日
- 読了日 : 2017年1月3日
- 本棚登録日 : 2016年12月30日
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