紫の砂漠の続編ということで。
前作が秩序建てられた世界に対し、今回はその秩序の崩壊と再建が行われているので、章立てや時間の流れ方も一貫しておらず、どことなく不安定だけど力強さを与えてくれる作りになっているように感じた。
なんだかひとの歴史を今一度眺めているようで、時には目を背けたくなるようなこともあった。誕生してしまったものがなんであろうと、生まれてしまったからにはそこにあることを否定できない。しかし、それでも目を閉じず、ひとを見つめ続ける松村さんの姿がそこにあった。
ひとも星に生きる同じ生命の一つで、汚れた世界であろうと、苦しさに血を吐いても、変わっていける力を持っている。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
物語
- 感想投稿日 : 2014年5月5日
- 読了日 : 2014年5月5日
- 本棚登録日 : 2014年5月5日
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