Kai Funakoshiの本棚»
頭の体操としてこつこつ勝手に書いています。 ★1=憎い ★2=いまいち ★3=まあまあ ★4=かなり好き ★5=LOVE あくまで目安程度です。特別な作品はカテゴリの「殿堂入り」に登録しています。
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貧乏で自堕落な「僕」の生活エッセイ漫画。
結婚後を描いた僕の小規模な「生活」の1巻を読んで、いまいち甘いような印象を受けたがこちらはすごく面白かった。
「生活」に比べてこちらの「失敗」は全体にかなり切迫しており、狂気じみた印象。特に作中に彼女が登場する以前の、まったく救いのない生活を送っている描写は計算されたものではないマジもんのギリギリ感がある。破綻する一歩手前……というよりそのラインを半歩くらい踏み越えてしまっているようなヤバさを感じる。
主人公の思考展開や言動がどんどん病的になっていくし、だんだんコマが小さく細かくなっていく(空間恐怖症の人間が描いてるみたいで恐い)し、作者が作中の自分を相対化しているようで絶妙にしきれていない感じが読んでいて不安になる。
彼女ができてからも極貧な生活自体はほとんど変わらないのだが、しかし明らかにそれ以前にあった暗さが消えていて、精神的に底を支えるものができたことでの作者の余裕を感じる。心底良かったと思ったが、しかしその分面白さは減っているように思えて読者として喜んでいいのか悲しんでいいのか微妙なものも感じた。
2012年06月02日
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漫画
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読み終わった
(2012年06月02日)
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会社の後輩がくれたので。
吉田戦車という有名なシュールギャグ漫画家がいるというのは知っていたが、ちゃんと読むのはこれが初めて。
わりと楽しみに読み始めたが、残念ながら今読むとかなりキツいものがある。全てが予測の範囲内すぎてまったく笑えず。
とはいえこれが発売されたのは1990年のこと。今さら僕がどうこう言うものでもないだろう。連載当時に読んでいたら案外大笑いしていたかもしれない。笑いには鮮度が落ちるのが早いものと、なかなか落ちないものがあるように思う。その差はどの辺りにあるんだろう。
なんだか申し訳ないことをしてしまった気分。
2012年06月02日
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漫画
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読み終わった
(2012年06月02日)
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我らが板垣先生の格闘漫画その2。
Amazonで異様に安かったので思わず最新巻までまとめ買いしてしまった。
キャラが変わっただけでやってることはまんま刃牙、かと思いきや実はそうでもない。刃牙が「強い」という概念の精神論や哲学を語るギャグ漫画だとすれば、こちらは戦いそのものをしっかり描いていていわゆる技と力の応酬からなるバトル漫画に近い形。
刃牙にありがちなパターンとして、AがBへ必殺の攻撃→Bが倒れる……と思ったけど実は効いていませんでした、なぜなら真の力を出していなかったから→そこからBが必殺の反撃→Aは必殺の反撃を食らって倒れる……と思ったけど実は効いていませんでした、なぜなら……(略)というのがエンドレスに続くパターンがあるが、そういう「実は効いていなかった」的なロジックがこちらの餓狼伝では封印されている。
全体に刃牙に比べれば堅実な技の応酬で漫画が成り立っていて、殴りゃ痛いし蹴れば効くという、現実側に近いリアリティラインが引かれている。
板垣先生もちゃんと差別化して考えていたのだ…!(それでも充分無茶だけど)
2012年05月28日
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漫画
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読み終わった
(2012年05月28日)
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大林宣彦作品初鑑賞。
不思議。まるで祈りのような映画。大林宣彦は変わってるとは聞いていたが本当になにからなにまで珍妙で支離滅裂な演出の連続で、破綻しているというよりも最初から「普通」にやる気なんて全然ないといった風情。しかしその現実感の無さが余計かと言えばそんなことはない。むしろその主役のナンちゃんや妻役の永作の中にある心象風景のような映像は大きな魅力だった。いまさら「病気で死にゆく妻をなすすべなく見守る夫の苦悩」なんていうステレオタイプな"泣ける話"をテンプレ的な見せ方されても食中毒を起こしてしまうだけだ。
しかしそんな奇天烈な映像の中で唐突に彼らの平穏を切実に願うような馬鹿正直な視点が差し込まれたりもして、その落差にやられる。ナンちゃんと永作が昔のことを淡々と冗談を交えながら話して散歩するシーンがとても愛おしかった。これがいつまでも続けばいいのに、と思いながら観た。
賢治の「永訣の朝」に曲を乗せたクラムボンの劇中歌は素晴らしかった。あの詩にこんな風に曲をつけられるなんてちょっと驚きだ(でもちょっと作中ではかけすぎな気もする)。
鑑賞後の不思議な清々しさはたしかに賢治世界と通底するものがあり、作中でオマージュが数多く登場したのも頷けた。
色々思うところがあり実は映画中盤あたりからはほとんど泣いていた。
2012年05月28日
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映画
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読み終わった
(2012年05月28日)
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仲さんの演技目当てで鑑賞。しかしそれ以前に作品全体に漂う目に余る平凡さにやられて途中で観るのをやめたくなった。とくに前半は観ているこちらが恥ずかしくなるようなザ・トレンディードラマ的なセリフと映像の応酬。全体の撮り方が映画というよりドラマっぽい印象。あまりわくわくしなかった。
事故で入院した母親が目覚めた直後に「研究所にある液体飲むと時間移動できるからそれ飲んで過去に行ってきて」と言いだし、それに対して「うんわかった」と二つ返事で了承するヒロインなど、ものすごく不自然に感じる。それより先に母親の頭の心配してくれ。そういう飲み込みづらい進行が続くので「そんなこと言うか」「おかしいだろそれは」などとテレビに向かって一人で突っ込み続けてしまった。もっと寛容な気持ちで仲さんを観て愉しんでいれば良かった。期待していたせいかアイドル映画として割り切って観ることができず、細部に目がいきすぎてしまった。反省。
仲さんは演技がリアル志向なので心理的に不自然なセリフがあるときにやけに破綻して見えると思った。でもいくつかある走るシーンの全力感は良かった。テレ朝の「全力坂」に出たら相当いい仕事するはず。
2012年05月27日
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映画
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読み終わった
(2012年05月27日)
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兄の命日に集まったとある家族の何気ない一日を描いた是枝監督作品。是枝監督の映画を観たことがなかったので一本くらい観てみようということで鑑賞。
淡々と行われる食事の用意や雑談の中に、それぞれの家族の関係性や、腹の底で抱えている本音が見え隠れする様は非常にスリリング。何気ない日常が実はとても危うい糸の上に成り立っているという視点は緊迫感があった。
このような展開だと観ている方としては、どこかの時点で彼らの隠していた本心が決定的な形で露呈してしまいそのことで家族の関係性が一気に破綻していくような展開を想像するが、この映画では結局そのような泥沼化はなく、あくまで何気ない日常のままに終わっていく。
そのあたりの未消化感が逆に新鮮であり、独特の上品さもあって面白かった。
概ね好感触の映画だったのだけど、ただ、これでは観客も充分知っている我々のいつもの日常をただ模写しただけのようにも感じる。確かに真実を捉えているし、共感するシーンもある。でもそれ以上のものは感じなかった。「こういうのってあるよね」で映画が終わってしまっているので、こちらとしても「うん、あるよね」という他ないような感じ。自分の中に何か新しい気持ちが生まれたりとか、新しい考えに感心したりとか、そういうことは特になかった。
映画に何を望むかは人それぞれ千差万別あると思うが、僕個人としては映画というフィクションの世界だからこそ普段の生活では観ることの出来ないものや、到達することのできない次元が見たい。その意味でこの映画は現実から一歩も踏み出しておらず、いささか物足りなさを感じるところもあった。
2012年05月21日
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映画
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読み終わった
(2012年05月21日)
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何も考えずに、ただただ場当たり的に社会の底辺で生きている青年ブリュノが、自分に子供が生まれたことでろくでもない嘘を積み重ねていきついに手詰まりになっていく様を描くダルデンヌ兄弟のパルムドール受賞作品。
ブリュノの後先考えない浅はかな行動はもう本当に馬鹿げていてうんざりさせられる。家も無い。金も無い。窃盗の常習犯。生まれた子供の前で無神経に煙草を吸う。子供をほったらかして妻とじゃれあう。さらには妻に内緒で子供を養子に出して売り払おうとする。そのことを誤魔化すために妻や警察に嘘をつく。そしてその嘘でまた別の事態を引き起こす。そんな様子が淡々と描かれる。
最後の最後でブリュノがやっと見せる微かな真摯さも追い詰められてそうすることしかできなかったからというだけで、改心したわけではまったくないだろう。なぜこんなことになったのかおそらく彼は気付いていないし、これからも理解することはないだろう。きっと彼は今までと変わらずこれからも嘘をつき続ける。しかしそれでも彼の困窮した生活が少しでも好転していくことを祈らずにおられないのは、そんな愚かしい"子供"であるブリュノが同時にどうしようもなく自分の分身に見えてしまうからで、どうしても突き放すことができなかった。
2012年05月19日
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映画
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読み終わった
(2012年05月19日)
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