伊坂幸太郎作品が好きで何冊も読んできた。そのため慣れが生じ面白いけれど物足りなさを感じていたのだが今回は違った。なんせ語り手は緑デミ、車である。
車は乗車されている時しか持ち主のことがわからないが人間の知り得ない真相を知っていたりする。そのバランスが良い。
憤るとピストンを上下させ、気分が高揚するとワイパーを動かし、クラクションを恥じる。そんな車たちがかわいくておかしくて。
そしてラストにじんわりきました。検問ネタとか過去作品とつながるのも楽しい。伊坂幸太郎の遊び心満載の本作、おすすめです。
〜追記〜
「し」と「お」ナンバープレートには使われないので違うんでしょうね。読み間違いが多い娘を出すことによって辻褄を合わせるあたりが憎いなぁ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
伊坂幸太郎
- 感想投稿日 : 2013年4月26日
- 読了日 : 2013年4月26日
- 本棚登録日 : 2013年4月23日
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コメント 1件
HNGSKさんのコメント
2013/05/07