普段、インタビューや対談をあまり読みません。でも、好きな作家ばかり出てくるこの対談集はようやく読みました。
三浦しをん、こだか和麻、羽海野チカ、そしてホスト役のよしながふみ。これらの作家は新刊が出たら中身も帯もチェックせずにレジへもっていく確率が高いです。(自分の本の趣味がばれますよね。)
今回読んで冷水を浴びたような気分になったのが二回目の三浦しをんとの対談でした。「愛読書はBL」と言ってはばからない三浦しをんとの対談は本当に楽しいものでした。
この対談で出てくる”いわゆる恋愛という宗教には入れていない”という言葉は、自分の属性を突き付けられた気分になりました。
そうなんです。周りの結婚したり子供がいたりする女友達と言うのは「恋愛と言う宗教」にきっちり入っているのです。
大学に入ったら、サークルやバイト先で出会った人と恋に落ち、就職したら社内恋愛に身を焦がす。私も恋愛に興味が全くなかったわけではありませんが、それだけでなくそのほかにも楽しいことがたくさんありました。本を読んだり、文章を書いたり、ネットを徘徊したり、無駄に凝った料理を作ってみたり、萌え作品について語り合ったり。それこそ”楽しくない事が多いけど、行ったら楽しい事があるかもしれない”ってコンパに行くより、”行ったら楽しいとわかっている場所にいける”という事を優先していたら、どんどん”恋愛と言う宗教”から遠ざかっていたのです。気づいたらこんな年齢に…。
BL、少女漫画と言うジャンルをいろんな方向から紐解いていくのに、とても楽しい一冊でした。
- 感想投稿日 : 2016年5月10日
- 読了日 : 2016年5月10日
- 本棚登録日 : 2016年5月10日
みんなの感想をみる