星10個にしたい!それで、そのうちの5つを古川雄輝にあげたい!
この映画の前に同じく漫画原作の悲惨になってしまった映画を観てしまった後だったので、原作から入った身としては、この映画を観ながら何度も何度も何度も何度も「製作陣、GJ!」とか「キャスティングしたひと(主にサオトメを古川雄輝に抜擢したひと)神!」とか心中で叫んでおりました。
正直、真木よう子の演技力は好きだけれど、やっぱりイチコさんにはショートヘアーは合わないんじゃないかなとか思っていたのですが、そんなの、彼女の演技力でなんとでもカバーできる類のことでしたね。可愛かった!脳内会議で次のアクションが決まっていないときの、なんとも言えないぼんやりした表情がすごく魅力的でした。泣き顔も可愛かった。
浅野さんの岸さんは予告で観ていた通りの安定感だったし、吉田羊のキレっぷりも見ていて楽しかった。ああやってなんでもネガティブに受け止めるのは、防衛本能ですね。ハトコ役の桜田ひよりちゃんは、初めて演技を見たのですが、天真爛漫な感じがぴったりでした。羽を生やして飛ぶところも、サオトメが出てくるたびに「サオトメ好きー!」って言うところも。彼女がそう言うたびに「私もー!」と叫んでいた女子は多いはずだ。
監督か誰かのインタビューで、ただひたすらにポジティブな役をうざがられないで爽やかに、でもバカっぽくなく演じられるのは神木隆之介しかいない、というようなことを言っていて、なるほどその言葉通りでした。「あんたの前はどっちを向いているのよ!」と池田に言われても答えられないくらい、信念があるような生き方を目指していないのに、石橋がいないと困る。彼は議長ではないけれど、いないと人は生きていけなくなってしまうんでしょう。
男性二人の言い争いのシーンは、多分、読者も観客も思っていた内容をお互いに言い合ってくれていて、結局、二人ともどっちもどっちですね。ともさかりえが良い仕事をしてくれてましたね。
そして古川雄輝。はじめは、ああ彼によくある(よく回されている)透明感ある系男子かーと思っていたのですが。手を握るシーンは、彼の美しい指をうまく使っているなと思っていたのですが。最後の公園?でこけるシーンはすごく良かった。このひとの舞台、きっと面白いだろうなと思いました。どこまで計算されていたのか分かりませんが、Tシャツから胸板が全部見えてしまうのも良かった。サオトメ目当てでこの映画を観て、本当に良かった(そんなに?)。目と耳と心と脳の至福の時でありました。
- 感想投稿日 : 2016年2月10日
- 読了日 : 2016年2月10日
- 本棚登録日 : 2016年2月10日
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