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したたかに、しなやかに、なるために。
レビュー by kikusaka-jessicaさん
青山真治からの流れで、黒沢清へ。
哀川翔の『復讐』も気になるところですが、それよりまずは浅野忠信から黒沢監督の作品に入ろうと思い、『アカルイミライ』。
オダギリジョーはあまり好きではなかったが、この映画では良かった。浅野忠信については言わずもがな。
内容については、監督や出演者も言っていたが、まさに、見終わった後に各々の中で某かの化学反応を起こさせる映画だった。
なんとかしてその反応を言葉にしたいと思わせ、それを試みさせるものの、同時にそうして表されることを拒んでくる。
この作品は、とりわけエンディングが良かった。
音楽(the back horn「未来」)との相性も抜群。
ああして日々は続いて、アカルイミライ、になっていくのだろう。
私たちは現出と幻出の狭間で生きていて、それを屡々忘れそうになるけれど、見えているものは見たいものでしかなく、そうであるからまた、見たと思ったものが実際に現われたものか幻なのかはわからない。
両者は明確には分かちがたく、そこに私達の狡さや汚さや弱さがあるのだろうが、一方だからこそ、幻を退け実在を見ようとする真摯な姿勢は、さらに弱々しく悲しみを含みざるを得ず、赤い涙を流しながら退っ引きならない切実さを呈することになる。
そして、アカルイミライ、はそうしたところにあるのだろう。
レビュー登録日 : 2012年01月27日
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