このアルバムは、全曲カバー。で、選曲が面白い。「蘇州夜曲」、「雪の降る街を」と歌謡曲、南野陽子の「話かけたかった」、榊原郁恵の「夏のお嬢さん」、松田聖子の「白いパラソル」といったアイドルの曲、プリンセスプリンセスの「世界でいちばんあつい夏」、井上陽水の「少年時代」、松任谷由実の「卒業写真」といったヒット曲、「赤とんぼ」、「思い出のアルバム」(「♪~春の事です 思い出してごらん」が出だしの幼稚園、保育園の卒業の際によく歌われる曲)といった童謡など、時代はバラバラだけどお馴染みな曲をカバーしている。
ほとんどの曲がアコギ一本の弾き語りで、最初は地味な印象を受けるし、「世界でいちばん熱い夏」はバンド編成で聴きたかったとか、「少年時代」はピアノでやってほしかったといった物足りなさも感じてしまう。が、聴き込んでいくと、クる。だんだんとアコギの響きを聴き漏らすまいと、真剣に耳を立ててしまう。
それにしても二階堂和美は、純粋無垢だ。このアルバムの選曲の飾らない感じ、気取らない感じからもそれは感じられるし、歌声から最も感じられる(と、思い込ませる力がある)。
俺は、「話かけたかった」と「卒業写真」がグッとキた。この人のファンになって良かったと心底思えた。
二階堂和美を聴いたのは、これで2枚目だが、今後もじゃんじゃん作品を集めていきたい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
音楽
- 感想投稿日 : 2013年4月30日
- 読了日 : 2013年4月30日
- 本棚登録日 : 2013年4月30日
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