ラッシュライフ (新潮文庫)

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著者 : 伊坂幸太郎
knkschym626415さん ミステリー   読み終わった 

伏線の回収を楽しむ物語はたくさんあるが、本作はそんな伏線の醍醐味を存分に発揮した小説である。

傲慢で拝金主義、そして他人の絵を株としか思っておらず、人情も一切捨て金儲けのことだけを考えている画商。
泥棒を生業としながらも自分だけの美学を持ち、それに従順なままに職務を遂行する黒沢。
人生の岐路で失敗してリストラし、家族も財産も名誉も職も失い、野良犬と町をさまよう豊田。
高飛車のカウンセラーである京子。
神の正体を目撃するために新興宗教の教祖の解体に立ち会うことになる河崎。

これら5人の物語がオムニバスのように進行していく。最初は独立しているが、進むにつれて双方の物語はリンクしあう。
「ああ、あの時のあの人は○○だったんだ!」とか「あー、あれってそういう意味だったのか!」などの辻褄合わせは読んでいて気持ちがいい。

しかしやはり読み終わってからの「で?」感は否めない。たしかにストーリー性は若干弱い気がする。
そこで、本作は純粋に伏線回収を楽しむための小説だと割り切ってしまおう。すると最後の演出も存分に楽しめるはずだ。

レビュー投稿日
2018年1月12日
読了日
2018年1月12日
本棚登録日
2018年1月12日
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