からくりからくさ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2001年12月26日発売)
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感想 : 568
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自然と触れ合う手仕事が素敵な生活を作る。
その描写と並行して、みなの先祖の来歴がミステリ式に明かされていく。
その中心にはりかさんの存在がある。

機織りに、名もなき女性が支配されながらも続けてきた営みを見たり、
愛着と恨みは同根だと気づいたり、
祝福と同時に呪いでもあるという真実に逢着したり、
東でも西でもない人類の根に思いを馳せたりと、
とにかく視座が広い。さすがユング。

(そのため妙に説明的……なのは仕方ないのかも。「村田エフェンディ」や「f植物園」の簡素な文体のほうが個人的には好きだけど)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学 日本 小説 最近 /女性
感想投稿日 : 2017年5月18日
読了日 : 2017年5月18日
本棚登録日 : 2016年12月8日

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