自然と触れ合う手仕事が素敵な生活を作る。
その描写と並行して、みなの先祖の来歴がミステリ式に明かされていく。
その中心にはりかさんの存在がある。
機織りに、名もなき女性が支配されながらも続けてきた営みを見たり、
愛着と恨みは同根だと気づいたり、
祝福と同時に呪いでもあるという真実に逢着したり、
東でも西でもない人類の根に思いを馳せたりと、
とにかく視座が広い。さすがユング。
(そのため妙に説明的……なのは仕方ないのかも。「村田エフェンディ」や「f植物園」の簡素な文体のほうが個人的には好きだけど)
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
文学 日本 小説 最近 /女性
- 感想投稿日 : 2017年5月18日
- 読了日 : 2017年5月18日
- 本棚登録日 : 2016年12月8日
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