10編の短編が収められているが,いつものように胸をすくようなどんでん返しで一杯である.山本周五郎の小説に惹かれるのは,人間の業の深さを描きながら,必ず希望も見せてくれるからではなかろうか.有名な「さぶ」もそうだったが,主人公が傲慢で,他人をねたみ,自分の不幸を全て世間のせいにしているのが,成長する,というのもお決まりのパターンですね.
実は「どら平太」の原作となった「町奉行日記」は個人的には今ひとつで,少し山本周五郎らしくないように思う.
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- 感想投稿日 : 2014年10月21日
- 読了日 : 2014年10月19日
- 本棚登録日 : 2014年10月21日
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