御馳走帖 (中公文庫 う 9-4)

著者 :
  • 中央公論新社 (1996年9月18日発売)
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感想 : 84
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内田百間のエッセイ.
訪問した家で夕方になり,ビールとつまみを出そうとする夫婦と,そうはさせじとする百間先生との攻防,その気持ちわかるわあ.タバコに火をつける云々の話も,根っこは同じだな.
他にも,親友宮城道雄にシャンパンを飲ませすぎたら,酔いつぶれてゲロを吐いてしまった話,客をいちいち家に上げていると執筆が進まないので,玄関に人に会いたくない旨貼り紙をしてみたものの,相手の顔を見ると調子が狂ってきて,むしろ自分が“構うことはない”と力説する羽目になる話,など,抱腹絶倒である.
一番気に入ったのは,次の一節である.「一番つまらない物は,正月のお煮しめだと思ってゐたが,・・・・」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年10月12日
読了日 : 2012年10月12日
本棚登録日 : 2012年10月12日

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