伝奇小説に西洋のオカルト思想を絡める手法は、「信長 あるいは戴冠せるアンドロギュヌス」以上の奇想に満ちています。
キリスト教の異端信仰や錬金術が持ち込まれ、そして今作で信長たちに結びつけられるのはジル・ド・レ。秀次の奇行がジル・ド・レの虐殺に絡みつく発想が凄すぎる。
しかも史実に上手く当てはめ、説得力に満ちた筆力で圧倒されます。
ショック映画ファンも納得のグロな描写の連続も凄すぎるし。
イエズス会の使者と服部忍者が手を組んで戦う相手の秘術は、風太郎の忍法を想起される珍奇さでもあります。
760頁もの大作ですが、面白くて一気に読んでしまいました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2011年に読んだ本
- 感想投稿日 : 2011年4月3日
- 読了日 : 2011年4月3日
- 本棚登録日 : 2011年4月3日
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