スロヴァキア在住する日本人親子によるチェコとスロヴァキアのグラフィックデザインについて、丁寧に取材・関係者へのインタビューをし、飾らない平明な言葉で(あまり文学的に凝っていないのが読みやすくて良い)紹介してくださっている貴重な本。
切手や映画ポスター以外は無名性(アノニム)が殆どだった分野で、人脈を生かして多くのアーティストたちにコンタクトしていて感激する。
体制が変わって、ビアホールもプラハの街並みも当地の「応用美術」の世界も激変、閉鎖や解体の憂き目も綴られながら、若い世代の逞しい志向も示される。
それにしても、第二次大戦中のこの国の画家たちの運命はソ連以上に苛烈であったかもしれないと、認識を新たにする。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年5月13日
- 読了日 : 2017年5月12日
- 本棚登録日 : 2017年5月13日
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