新訳 リチャード三世 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2007年6月23日発売)
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本棚登録 : 138
感想 : 14
5

池袋にて、舞台リチャード三世を観ての記録。本は未読。

自分が王になるために、周囲の人間を次々と冷酷無比に殺していく悪人を演じるのは、佐々木蔵之介。彼の見事な演技に心底圧倒された。
鍛え上げられた肉体、それを駆使した演技と台詞まわし。つい先日までNHKの朝ドラで見ていたシェフと同一人物とは思えないほどで、ここまで魅了されるとは思わなかった。
また、登場人物に複数の女性がいるにもかかわらず、実際に演じているのはほとんど男性というのも興味深い。何度も出てくる濃厚なキスシーンも当然男同士で、ドキドキした。

脚本、演出、美術等がルーマニア人という舞台は初めてだったが、一貫して退廃的で淫靡な大人の雰囲気が漂うシェークスピア、期待以上の満足感があった。役者も芸達者な人たちばかり、こういう舞台をもっと観たい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 演劇、映画
感想投稿日 : 2017年10月25日
読了日 : 2017年10月25日
本棚登録日 : 2017年10月25日

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