利休の茶杓 とびきり屋見立て帖 (文春文庫 や 38-7)

著者 :
  • 文藝春秋 (2016年2月10日発売)
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本棚登録 : 120
感想 : 12
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図書館で同じ山本兼一さんの「花鳥の夢」を借りたときに偶然、見かけて一緒に借りた本。
山本さんの「利休に尋ねよ」を読んで、私は4年半前にお茶のお稽古を始めた。
その茶道のお道具がたくさん出てきて、読んでいてとにかく楽しかった。

江戸末期、京都屈指の茶道具屋の一人娘ゆずと二番番頭だった真之介は駆け落ち同然で夫婦となった。
その若夫婦が営む三条大橋たもとの道具屋「とびきり屋」での日々が活き活きと描かれている。

道具屋はお茶道具や骨董品をどのように見立てて、どのように商うのか。
また幕末の京都で活躍した坂本龍馬、高杉晋作、桂小五郎や新撰組も絡んで、時代の京の空気もしっかり感じられる。

「とびきり屋見立て帖」シリーズの4作目で、ここからさかのぼって全4巻を読むことになったけれど、山本兼一さんは2013年末に亡くなられたので、この夫婦のこれから先がどうなっていくのかが読めないことはすごく、すごく残念!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年4月19日
読了日 : 2016年3月25日
本棚登録日 : 2016年4月5日

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