天魔の所業、 もっての外なり

著者 :
  • 淡交社 (2017年10月3日発売)
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初出 2016〜17年「なごみ」の6話に書き下ろし1話

「室町もののけ草子」という副題は大げさで、この作者にしては軽い作品。

応仁の乱前後の、数人の関係者の立場からみた状況がほぼ時系列で配置されている。
8代将軍義政の妻で蓄財家日野富子、世阿弥の養子音阿弥、西軍の大将山名宗全、幕府倉奉行配下で玉梅の茶碗に魅せられた弥次郎、義政と富子の子の将軍義尚、前管領細川政元。

この中で政治には関わらない二人、音阿弥の能という芸能への執念、実在の人物ではないかも知れない弥次郎の茶碗への思い入れが面白い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 時代小説
感想投稿日 : 2017年11月20日
読了日 : 2017年11月20日
本棚登録日 : 2017年11月20日

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