本屋大賞2013年4位。5編からなる連作短編週。各短編は同じ土地で起こる「児童虐待」をテーマにした話。若干ニアミスがあるけどストーリー的な絡みはない。客観的で淡々とした視点がすごく読んでる側の思考を深めてくれる。文章も簡潔でお話も面白い。すぐれもの。世代間での児童虐待の継承確率ってどのぐらいあるんだろ。虐待とまで行かないけど、本人のイライラに起因して日常的に子供に体罰を加える親の比率ってどれぐらいあるんだろ。5割ぐらいあるのかな。継承確率が高いと仮定すると日常的に体罰を受けた経験のある大人の存在確率を調べると体罰家庭の存在確率が5割かがわかりますね。
表題にもなってるとおり、虐待児童は自分が「悪い子」と思い込んでいから「そうじゃないよ」と言ってあげることが「必要」って観点で書かれてるような気がするけどやっぱそうなんですかね。体罰経験の有無と幸福な人生との相関とは本当はどんな感じなのかいろいろ考えてします。まあ相関あるんでしょうね。
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- 感想投稿日 : 2017年5月27日
- 読了日 : 2017年6月6日
- 本棚登録日 : 2017年5月22日
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