憤怒する初老の軍人の時と、プライベートでの穏やかで優しい声を出す時のギャップ。人に与えた壮絶な苦しみに、同情を示すことを弱い悪だとし、苦しむのは自業自得だと言ってのける。ヒトラーが犯した様々な大罪を抜きにしても、精神的な面での異常さを感じる。そしてそのような要素にコントロールされる周辺の人々の異常さも際立つ。
原爆の教育は受けたが、ナチズムについての教育は日本はあまりされていないと思う。ドイツのとんでもない奴がアウシュビッツなどで大量殺戮をしたと記憶しているくらいだろう。もっと心理的な面でどのように人々が動いたのか知られるべきだと思った。日本の軍国主義の時代についてもそうだが。まだこの事実から70年ほどしか経っていないのか、と死んだ人々や病院のシーンを観て、思った。
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カテゴリ:
記録書
- 感想投稿日 : 2017年2月17日
- 読了日 : 2017年2月17日
- 本棚登録日 : 2017年2月17日
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