ニコライを襲う困難に次ぐ困難は混迷を極める中で、中国、ロシア、アメリカ、ヴェトナム、コルシカ、フランス…様々な体制の思惑の間を独創的な感覚で波を読むように泳ぎ渡る。もう正直途中で諸外国の関連性が頭の中で整理できなくなってきたけどとにかくニコライが生き延びてくれればいいやって思いながら読んだ。ウィンズロウの作品には思わず目を背けたくなるような残酷な暴力場面があるのになぜか爽やかな印象が残るんだけど、たぶん主人公にひたむきさや潔さが共通してるからなんだろうな。それから魅力的なサブキャラも。今作ではベルギー人がいい味出してた。(上巻の陳も仲良くなれそうだったけど)。ソランジュはありがちな魅惑のヒロインだったから最後あの展開は予想外だった。ウィンズロウだから面白かったのかもしれないけど、機会があったら「シブミ」も読んでみようかな。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外小説
- 感想投稿日 : 2013年2月9日
- 読了日 : 2013年2月9日
- 本棚登録日 : 2013年2月4日
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