逆説の日本史 18 幕末年代史編1 (1) (小学館文庫 い 1-32)

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  • 小学館 (2015年7月7日発売)
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感想 : 13
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大学受験のとき、「落ちる」とか「滑る」とかそういった言葉を自然に避けようとした。言霊が宿り、現実のものになってしまう、という考えはある程度馴染みのある考え方である。

「言霊」の害毒は、言葉を信じすぎて、思考停止状態に陥ることである。平和憲法という「言霊」の事例がある。平和憲法を守れば日本も世界も平和なままである、といった事例は宗教的信念に近く、合理的な説明がつかないものと断じている。

「ペリーは突然やってきた」という日本人の歴史認識の大誤解、という章節から始まる本書で、日米交渉史の始まりとその時代の国益とは何だったのか、最も合理的な選択は何だったのか、合理的な選択を取れなかったのはなぜか、に思いを巡らせることができた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2015年7月20日
読了日 : 2015年7月20日
本棚登録日 : 2015年7月20日

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