三谷幸喜のありふれた生活2―怒濤の厄年

著者 :
  • 朝日新聞社 (2003年4月16日発売)
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本棚登録 : 723
感想 : 60
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朝日夕刊に連載しているユーモアに富んだ短編の数々です。2001年9月から02年12月までにかけてのもので、第2集になります。例えば沢口靖子の天性のコメディエンヌぶりの描写には思わず笑ってしまいました。あのCMも人柄ゆえに出来たものでしょう。一方、感動的なのは「You are the top」の開演4日前に主演の一人の鹿賀丈史が倒れ、代役の浅野和之が台詞をマスターして大成功、カーテンコールが止まなかったとの話。役者も大変です。とにかく舞台のまさに舞台裏を楽しく覗かせてくれました。脚本の中で作曲をお願いすることになる井上陽水との出会いも印象的です。また昨年のブラジル・ドイツのW杯決勝を横浜で見た感想は著者にしては真面目な内容でした。ビリー・ワイルダー監督の作品に憧れて現在の道を歩みだしたということも納得できます。夫人の小林さんのこともたびたび登場。夫婦の仲のよさも楽しい読み物になっています。気分転換、ストレス解消に役立ちます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2013年8月24日
読了日 : 2003年7月9日
本棚登録日 : 2013年8月24日

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