紀元2600年、つまり零年に颯爽と中国の上空で空中戦において圧倒的な勝利を収めた零戦の緒戦での大活躍、そして4年後の戦争末期(昭和19年)も後継機が登場せず、米英の最新鋭機と闘う老兵としての零戦。この段階でも零戦の戦闘能力は引けを取らなかったが、米の物量の前に次第に劣勢に。これだけ制空権を握っていながら、新鋭機を開発できない日本はやはり負ける運命にあったのでしょう。零戦が海軍から常識はずれの極めて高い速度、航続距離、離陸・降下速度、銃などの装備、空戦機能を目標として提示され、実現していった三菱重工の技術者に思わず、今の自分の使命を重ねてしまいました。そして、その圧倒的な能力が米英ソ等の戦闘機を圧倒したのです。これも秀作でした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史小説
- 感想投稿日 : 2013年8月24日
- 読了日 : 1999年12月31日
- 本棚登録日 : 2013年8月24日
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