小児科医の悟郎は18年も会っておらず、消息さえ知らなかった36歳になっている姉の千賀子が銃弾を受けて入院しているという知らせを警察から受ける。姉とは両親が死亡し、伯父・伯母の家にそれぞれ引き取られ、それが大きく二人の運命を引き裂いたという。両家の確執と、あまりにも違う環境。しかしなぜ18年も・・・という意外な重い真実が最後近くに明らかになります。あまりにも辛い人生であるように思います。
しかし、一途で真直ぐな人物像がくっきりと浮かび上がってくるだけに救いがあります。姉が犯罪者・伊吹へ注ぐ愛情、そして執拗に伊吹を追う小田切刑事の謎も徐々に明らかに。一気に読んでしまった面白い作品でしたが、千賀子の行動など、話しの展開がやや現実離れし、無理があるかも知れません。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
推理小説
- 感想投稿日 : 2013年8月18日
- 読了日 : 2007年7月8日
- 本棚登録日 : 2013年8月18日
みんなの感想をみる