アジア史を書きながら、日本の江戸時代にも詳しいです。つまり、江戸の鎖国がどういうものであったのか、正に世界的な視野でみることが出来たように思います。ポルトガルによるマラッカ領有から始まり、欧州列強が、コストがかかる植民地拡大・維持ではなく、むしろ交易による利益を望んでいたこと。アジアの茶・香料を欧州に輸入し、欧州からは織物の輸出という構造になります。その中で新興国のペリーがどのような覚悟で日本にやってきたのか、欧米の目から見た黒船来航の背景は面白いものがあります。19世紀後半は英国に対する新興国・ドイツと米国の次世代を巡る覇権争いが始まった時代だったとのこと、確かに振返ってみてそのような時代だったのでしょうね。17世紀前半はオランダが英国を圧倒していた時代であったという記載も数字に裏付けられて成程と思いました。
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カテゴリ:
世界史(西洋中心)
- 感想投稿日 : 2013年8月24日
- 読了日 : 2005年9月17日
- 本棚登録日 : 2013年8月24日
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