タイトルの名前の面白さに惹きつけられますが、実は著者の先輩の青山秀夫氏(京大経済教授だった)の論文表題を46年ぶりに取ったとのこと。長い時代を超えて大学のあり方についてずっと議論だったんですね。私立大学の経営の困難さが度々取り上げられる時代ですが、この本は著者が書いているように 大学の役割が①教養(文化)の伝達、②専門職教育、③科学研究 と若い科学者の養成の3点にあるとの指摘です。「教養」とは何か、が今日大学の目的を考える際に、問われている時代であるように思います。日本の高学歴化、大学院進学の増加が言われていますが、日本はこの点に関すると先進国の中では遅れているというのは、興味深いことでした。これは日本の企業社会が求めていることと見事にリンクしているように思います。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
教育問題
- 感想投稿日 : 2013年8月17日
- 読了日 : 2009年7月22日
- 本棚登録日 : 2013年8月17日
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