子供に勉強を教えるのがうまい吾郎と、その才能に目をつけた千明は塾の経営を始める。昭和の高度成長期、塾を大きくしようとする千明と、五郎の間にすれ違いが生じ始める。夫婦だった二人は別れ、塾は娘の蘭に引き継がれる。塾は勉強がわかり、楽しくなるところという吾郎、塾を経営者して大きな事業にしようとする千明。
教育の本質と相いれない経営。昭和の受験戦争、高度成長期の背景が、学習塾を通して強烈に伝わって来ました。忙しさに忙殺されたかのような千明と、飄々と生きた吾郎。今でもその構図は変わらないのかもしれません。
言葉が足りませんが、読み応えある素晴らしい作品だと思いました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説・多様なテーマ
- 感想投稿日 : 2017年7月5日
- 読了日 : 2017年4月26日
- 本棚登録日 : 2017年7月5日
みんなの感想をみる